隕石による大量絶滅を生き延びたのは、地上で暮らす鳥の先祖だった:英研究


白亜紀の終わりに起きた恐竜の大量絶滅。これは巨大な隕石が地球へ落下したことで引き起こされたと考えられているが、今回木の上に住む鳥の先祖の多くも、大量絶滅から免れることができなかった可能性が出てきた。

 

地上で暮らしていた鳥が生き延びる

 

約6000万年前の白亜紀末に起きた「K-Pg境界の大量絶滅」では、現生鳥類につながる種を除いて全ての恐竜が死に絶えたと考えられてきた。

 

しかし今回、イギリスのBath大学の研究者らは、植物の化石の記録や古代及び現代の鳥たちの生態などを調査。その結果、大量絶滅期により多くの鳥の先祖も死に絶えていたことが分かったという。

 

しかも驚くべきことに、隕石の衝突により世界の広い地域で森が破壊されたため、大量絶滅期を生き延びたのは木の上ではなく、地上で暮らしていた鳥だけだった可能性が出てきたそうだ。Bath大学のDaniel Field氏は、次のように述べている。

 

「私たちは、次のように結論づけました。なぜ木の上に住む鳥たちが大量絶滅期を生き延びることができなかったのかを、隕石衝突の後に起きた森林破壊が説明している、と。そして現代の木の上で暮らす鳥の祖先は、森が回復するまで木へ移り住むことはできなかったのです」

 

Phillip M. Krzeminski

ひと握りの種が現在の多様性に繋がる

 

研究者らによれば植物の化石を分析した結果、隕石が地球に衝突した頃には、世界中の森林が破壊されたことを確認できたという。

 

また研究者らは鳥たちが進化の過程でどのように生態環境を変化させていったのかを突き止めるため、現代の鳥と生態的な習慣との進化的な関係を調べたそうだ。

 

その結果、現在の鳥に共通する直近の祖先は、地上で暮らしていた種である可能性が出てきたとしている。

 

それとは対照的に、恐竜が絶滅する頃に生きていた多くの鳥は木の上に住んでいたと見られ、これらの鳥は大量絶滅を生き延びることはできなかったという。Field氏は次のように語っている。

 

「今日、鳥たちは地球上の脊椎動物の中でも、最も多様性に満ち、世界中に広がったグループです。今では約1万1000種がいます。(しかし)6600万年前に起きたK-Pg境界の大量絶滅を生き延びることに成功したのは、ほんのひと握りの鳥の系統だけだったのです。そして今日の驚くべき鳥たちの多様性は、この古代に生き延びた者たちにたどることができるのです」(了)

 

出典元:Eurek Alert!:What the asteroid that wiped out dinosaurs meant for birds(5/24)