タランチュラがヘビを捕食、野生の環境下で珍しい場面が目撃され話題に
ブラジルでタランチュラがヘビを捕食する写真が撮影され、話題となっている。
●ブラジル南部で研究者が目撃
その場面が目撃されたのはブラジル南部のSerra do Caveráという町。調査を行ったのは、サンタマリア連邦大学のLeandro Malta Borges氏らのチームとされている。
彼らは街から離れた草や岩が広がる場所でタランチュラの調査を行っていたところ、偶然ヘビを捕食している場面を目撃。そこで調べた内容を12月3日、学術誌の「Herpetology Notes」において発表した。
●野生で目撃されるのは初めて
彼らが見つけたクモはGrammostola quirogaiと呼ばれるメスのタランチュラで、ちょうど巣穴の外で約39cmのヘビ捕まえ、食べていたとされている。
またBorges氏によれば、研究室などで故意に引き合わせてルブロンオオツチグモが毒ヘビを捕えたのは知られているが、このように野生の環境でタランチュラがヘビを捕食する場面が目撃されるのは初めてではないかという。
さらに彼はLivescienceの取材に対し「クモがヘビを捕まえるという記録は他にもあります。例えばクロゴケグモ。それは強い毒を持っており、獲物を捕まえるのにクモの巣を使います。しかしタランチュラはクモの巣を作りません」と答えている。
●毒については明らかになっていない
今回目撃されたタランチュラはちょうど手のひらほどの大きさで、昨年ようやく詳細が明らかにされたが、それまではウルグアイにしか存在しないと言われてきたそうだ。
またBorges氏によれば一般的にタランチュラは2cmほどの鋭い牙を持ち、毒も持っており、他のクモや昆虫、小型の爬虫類や両生類、哺乳類や鳥類でさえ捕食するという。
しかしG. quirogaiの毒についてはまだ研究が進んでおらず、その毒がヘビに影響を及ぼすほど強いものかどうかも明らかになっていないそうだ。
小さなクモが自分よりも大きなヘビと戦うだけでも意外だが、タランチュラが実際にヘビを食べてしまうとは、これは貴重な場面なのかもしれない。
出展元:LIVESCIENCE:Wild Tarantula Eats a Foot-Long Snake in a First(1/9)
出展元:Herpetology Notes:Predation of the snake Erythrolamprus almadensis (Wagler, 1824) by the tarantula Grammostola quirogai Montes De Oca, D’Elía & Pérez-Miles, 2016
出展元:DailyMail:Huge tarantula is seen eating a foot-long SNAKE in terrifying scene never before witnessed(1/11)