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宇宙ステーションで過ごしたプラナリア、2つの頭を持っていることが明らかに

宇宙ステーションで過ごしたプラナリア、2つの頭を持っていることが明らかに
TuftsNow

これまで生物のメカニズムへの微小重量の影響を調べるため、多くの生き物が宇宙空間へ運ばれてきた。

 

その中でも最近、プラナリアという体長2cmほどのナメクジに似た生き物を使い、再生や成長を調べた結果、宇宙空間で育ったものには頭が2つあったことが明らかになったという。

2015年に宇宙ステーションへ運ばれる

 

このプラナリアの調査を行ったのは、アメリカにあるTuftsの大学の研究者たち。彼らは2015年1月10日にナミウズムシという種類のプラナリアを国際宇宙ステーション(ISS)へ運んだという。

 

それぞれのプラナリアは空気と水の入った小さなカプセルの中に入れられ、半分は完全体のもの、半分は切断され体が欠損したものに分けられたそうだ。

 

またその中の1つのグループは地球と似た状況下で管理され、残りは宇宙空間に近い状況のままにされた。

flickr_Sam Churchill

体が欠損していたものには頭が2つ

 

やがて5週間後、プラナリアは地球へ帰還。研究者たちはただちに分析し、その後も20カ月間、行動学的や微生物学的、形態学的な観点からテストを行った。

 

そして地球と似た状況で過ごしたものと、そうでないものを比較した結果、両者の間にはさまざまな違いが見られたそうだ。

 

中でももっとも驚いたのは、宇宙空間に近い状況で過ごしたプラナリアの中で、体が欠損していたものが2つの頭を持っていたことだという。

切り取っても2つの頭が成長

 

しかもその後、研究者らが両方の先端にある頭の部分を切断したところ、再び切りとった断片の両端から頭が成長してきたとか。

 

また宇宙から戻ったプラナリアは水の条件や光などに対し、地球にいるものとは異なった反応も見せたという。

 

Tufts大学のMichael Levin教授はリリースの中で次のように述べている。

 

「再生や成長、そしてがん抑制の間、体の形成は物理的な力、例えば電界や磁界、電磁場、他の生物物理学上の要因の影響を受けます。私たちは微生物学や行動、解剖学においてこれらの力がどのような影響を及ぼすのかについて、もっと多くを学びたいと考えています」

 

宇宙空間を旅する人間の健康面への影響を理解することは、いまだにNASAの主要な目標になっているという。(了)

 

出展元:UPI:Space-traveling flatworms reveal effects of microgravity on regenerative health(6/9)

出展元:TuftsNow:Space-traveling flatworms help scientists enhance understanding of regenerative health(6/9)

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