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欧州宇宙機関の探査機が、火星にあるミステリアスな衛星の撮影に成功

欧州宇宙機関の探査機が、火星にあるミステリアスな衛星の撮影に成功
ESA

欧州宇宙機関(ESA)の探査機が、火星にある衛星の裏側を撮影した。

 

常に同じ面を向けている衛星

 

ESAの探査機「Hera」は2つの小惑星に向かう途中、3月12日には火星でフライバイを行っていたという。

 

その際、火星の衛星「デイモス(Deimos)」の裏側の画像を撮影することに成功した。

 

「デイモス」は幅が8マイル(約13km)しかなく、潮汐ロックされているため、常に火星に対して同じ面を向けており、裏側を見ることはほとんどできない。

 

しかし今回、探査機「Hera」は約1000km離れた場所まで接近し、「デイモス」の裏側を撮影したという。

 

隕石の残骸か、小惑星の可能性

 

火星には「デイモス」の他にも、「フォボス(Phobos)」と呼ばれる、幅22kmの衛星がある。

 

また塵に覆われた「デイモス」は岩石と考えられ、火星と巨大隕石が衝突した時の残骸か、もしくは火星の重力に捕らえられた小惑星の可能性もあるそうだ。

 

ESA

 

一方、探査機「Hera」は、1億7700万km以上離れた2つの小惑星「ディディモス」と「ディモルフォス」に向かっているという。

 

小惑星「ディディモス」は幅780mで、その周りを幅150mの小惑星「ディモルフォス」が回っている。

 

「ディモルフォス」は2022年、NASAの「ダート」探査機が衝突し、人間の行動によって軌道が変えられた最初の小惑星となった。

 

探査機「Hera」は、将来地球を脅かす宇宙の岩石が、探査機の衝突によって逸れる可能性があるかを理解するために、これらの小惑星を分析するという。(了)

 

出典元:The Guardian:Passing probe captures images of mysterious Mars moon(3/13)

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