北海の海底にあるクレーター、小惑星の衝突でできた可能性

イギリスの沖合にある海底クレーターが、小惑星の衝突によって作られたとする研究結果が発表された。
「シルバーピット・クレーター」
そのクレーターとは、イングランド北部の町、ヨークシャーの沖合、約128km離れた海底にある「シルバーピット・クレーター」だ。
このクレーターは北海の海底、700m下にあるのだが、長い間科学者の間では、小惑星の衝突によるものか、それとも地質学的な変化によるものか、意見が分かれていたという。
しかし最近の研究で、このクレーターが飛来した小惑星の衝突によって形成された可能性が高いことが示されたそうだ。
4300万年以上前に飛来
その小惑星は幅が160mと考えられ、4300万年以上前に飛来した可能性があるという。
そして地球に衝突した時には、高さ100mの津波を引き起こし、この地域に生息していた多くの哺乳類が影響を受けたと考えられている。
しかしこのクレーターは、約6600万年前にメキシコのユカタン半島に作られた、「チクシュルーブ・クレーター」よりも規模はかなり小さい。
約6600万年前には、直径約10kmから14kmの小惑星が地球に衝突し、恐竜を含む動植物種の75%が大量絶滅した。
2002年に石油地質学者によって発見
「シルバーピット・クレーター」は幅が約3kmもあり、約19km幅の円形断層帯に囲まれ、2002年に石油地質学者によって発見されたという。
発見者たちは、中央の山頂、円形、同心円状の断層など、衝突クレーターによく見られる特徴を挙げ、それが確かに超高速衝突クレーターであると信じていたそうだ。
今回の研究チームを率いたヘリオット・ワット大学の堆積学者、ウイズディーン・ニコルソン氏は、「新たな地震波形の調査によって、クレーターをこれまでにない角度から観察することができた」と述べている。(了)
出典元:The Guardian:Huge crater under North Sea was created by asteroid impact, scientists say(9/20)