Switch news

知っておきたい世界のニュース

ティラノサウルスの幼体だと思われた化石、別種の恐竜だと判明

ティラノサウルスの幼体だと思われた化石、別種の恐竜だと判明
Nature

古生物学者が当初、「ティラノサウルス・レックス」の幼体だと考えていた化石が、実際には全く異なる恐竜であることが明らかにされた。

 

小型恐竜「ナノティラヌス・ランセンシス」

 

その化石は、約40年前にアメリカのモンタナ州にあるヘルクリーク層で発見されたという。

 

以前の研究では、この化石が「ティラノサウルス・レックス」の幼体のものであると示唆されていたが、その後も議論が続いていたという。

 

そして10月30日に「Nature」で発表された研究結果で、この化石が6700万年前の白亜紀後期に生息していた、小型恐竜「ナノティラヌス・ランセンシス(Nanotyrannus lancensis)」の骨格であることが明らかにされた。

 

骨格分析で成体だと判明

 

研究者らによると、この新標本は「T.レックス」と「区別可能」で、数十年前に発見された別の「ナノティラヌス・ランセンシス」の頭骨と特徴を共有しており、別の「属」に属することが確認されたという。

 

また骨格を分析した結果、幼体ではなく、「ナノティラヌス・ランセンシス」のほぼ成体であったことが示されたそうだ。

 

発見された「ナノティラヌス・ランセンシス」の体重は、約1500ポンド(約680kg)だったと考えられており、成体の「T.レックス」の通常の体重は、約1万4000~1万8000ポンド(約6350kg~8200kg)となる。

 

モデリングによる調査でも、両種の骨の成長過程に明確な違いが見られ、別種であるという考えがさらに裏付けられたという。

 

「ナノティラヌス・ランセンシス」も肉食恐竜で、白亜紀末の恐竜絶滅から100万年以内に「T.レックス」と共存していた可能性が高いと考えられている。(了)

 

出典元:ABC News:Paleontologists thought fossils found in Montana were juvenile T. rex. It’s actually a new species of dinosaur(10/31)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top