古生物学者がボリビアで、約1万8000点に及ぶ恐竜の足跡を発見

南米のボリビアで、古生物学者らが、数多くの恐竜の足跡を発見し、研究結果を発表した。
古代に海岸線だったエリア
12月3日に科学誌「PLOS One」に掲載された論文によると、数多くの恐竜の足跡などが、ボリビア中央部にあるTorotoro国立公園内の「カレーラス・パンパ(Carreras Pampa)」と呼ばれる発掘現場で発見されたという。
しかも恐竜の足跡は1万6600点、遊泳痕が1378点、そして数点の尾の跡を含む、合計約1万8000点の痕跡が見つかったそうだ。
このエリアは古代に海岸線だったと考えられ、遊泳痕とは恐竜が水底を歩いた跡のことで、直線または湾曲した「コンマ(,)」のような溝が形成されていたという。

足跡のほとんどは獣脚類のもの
足跡のほとんどは獣脚類のものとされ、獣脚類とは二足歩行を行う肉食恐竜で、ティラノサウルスもその仲間とされている。
研究論文によれば、一部の足跡には4インチ(約10cm)未満のものがあり、これは化石記録では珍しいという。
研究者らは、これらの小さな足跡が、コエロフィシス(Coelophysis)のような小型獣脚類、あるいは大型種の幼獣の足跡ではないかと仮説を立てている。
一方で最大の足跡は、12インチ(30cm)を超える大きさで、恐らくディロフォサウルスか、アロサウルスが残した足跡だと考えられている。

研究者らによると、保存されている足跡の中には、1億4500万年前から6600万年前に形成されたと推定されるものもあり、鳥類の足跡も含まれているという。
また多数の足跡は、恐竜がどのように歩き、走り、泳いでいたかを示しているだけでなく、移動中に尾を引きずったり、急旋回したりしていた様子も示していたそうだ。
研究者たちは、足跡の形や大きさが多様なことから、複数の種類の恐竜が、この先史時代の海岸線をハイウェイとして歩き回っていたことが示唆されると、結論付けている。(了)
出典元:ABC News:Tens of thousands of dinosaur footprints and swim tracks found in South America(12/6)


























