ジェームズ・ウェッブ望遠鏡により、新たなタイプの系外惑星を発見か?

天文学者らが、太陽系の外にある惑星について高性能の望遠鏡で観察し、特異な性質が明らかにされた。
2019年に発見された「L 98-59 d」
その系外惑星とは「L 98-59 d」だ。この惑星は2019年に、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって発見されたという。
以来、研究者はこの望遠鏡を使い、観測を続け、これまでの惑星とは異なる、「L 98-59 d」の特徴を明らかにした。
3月16日に「Nature Astronomy」誌に掲載された論文によると、「L 98-59 d」はマグマでできた海に覆われ、硫黄(硫化水素)を多く含む大気で満ちているという。
通常のタイプの星に当てはまらない
NASAによると、「L 98-59 d」は岩石質の惑星で、半径は地球の約1.63倍、質量は約1.64倍になり、35光年離れた赤色矮星の周りを公転しているという。
そして当初、この惑星には液体の深い海が存在すると考えられてきたが、最新の分析では、これまでに観測された、どの惑星とも根本的に異なる可能性があるそうだ。
実際に、「L 98-59 d」の地表温度は摂氏1900度の高温に達し、近隣惑星の潮汐力によってマグマの海には巨大な波が押し寄せ、硫化水素を豊富に含む大気のため、腐った卵のような悪臭が漂っていると考えられている。
またマグマの海は、地表から数千キロメートル下まで広がっていると考えられ、惑星の核も溶融している可能性が示唆されたという。
通常、このサイズの惑星の場合、岩石惑星か水の惑星かという、2つの一般的なカテゴリーにあてはめられてきたが、どちらの場合も、約50億年間、硫黄の大気を維持することは不可能とされ、これまでとは異なる惑星の可能性が指摘されている。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が活躍
太陽系外の惑星は、探査機の到達が不可能なほど遠く離れているため、最近まで天文学者は、これらの遠い惑星が主星の前を通過する際のシルエットを追跡することで、大きさや密度、温度を大まかに推定するしかなかったという。
しかし、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、惑星の大気を透過した星の光を測定し、どのようなガスが存在するかを明らかにできるという。
オックスフォード大学の天体物理学者、ハリソン・ニコルズ博士は、「L 98-59 d」について「惑星全体が本当にドロドロとした溶融状態にある。この惑星の核も、溶融状態にある可能性が高い」と述べている。(了)
出典元:The Guardian:‘A molten, mushy state’: scientists may have found a new type of liquid planet(3/16)
出典元:ABC News:Astronomers discover what may be a new type of planet(3/17)

























