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宇宙の彼方から発せられた謎のシグナル、AIが72件も新たに発見する

宇宙の彼方から発せられた謎のシグナル、AIが72件も新たに発見する
Barkeley News

新しく開発されたAIによって、宇宙の彼方から発せられるミステリアスなシグナルを多く発見したとして、注目を集めている。

 

これまでのデータを分析して発見

 

地球外生命体探査プロジェクト「ブレークスルー・リッスン」によれば、新しいAIは以前発見されていなかった「高速電波バースト(Fast Radio Burst:FRB)」を72件も見つけたという。

 

この「高速電波バースト」は銀河から1度、数ミリ秒だけ非常に強力な電波が放出される現象だが、「FRB 121102」と呼ばれるバーストは繰り返し発生する唯一のものだったそうだ。

 

カリフォルニア大学バークレー校SETI研究センターの「ブレークスルー・リッスン」 の研究チームは、2017年8月26日にアメリカのウェストバージニア州にあるGreen Bank Telescope を使い、5時間かけて観測。

 

そのデータを基にして21件のバーストを発見し、発信源も地球から約30億光年離れた銀河だと判明した。

 

そして今回研究者らは、この時に集められた400テラバイトのデータを再調査。「高速電波バースト」の特徴を探知できるようトレーニングされたAIを使い、データをスキャンしたところ、これまで見つからなかった72の「高速電波バースト」を発見したという。

 

エイリアンからのメッセージ説も

 

そもそもこの「高速電波バースト」の持続時間は数ミリ秒で、その間に太陽の5個分ものエネルギーを放出するとされ、今では宇宙全体で毎日5000~1万回も発生していると考えられているという。

 

しかし非常にとらえるのが難しく、2007年に発見されるも、その正体や発生メカニズムはいまだに不明なままで、宇宙の中でも謎の多い現象の1つとされてきたとか。

 

そしてこれまでも中性子星や彗星の衝突、または超巨大なブラックホールの付近にあるガスの流れが原因ではないかと言われ、さらにエイリアンからのメッセージ説も挙げられてきたという。

 

今回の発見について、Breakthrough InitiativesのPete Worden氏はリリースの中で次のように語っている。

 

「全ての発見が新しい観測によるものではないが、AIは賢く、存在するデータに適応して独創的に思考することができ、天文学の中でも最もじれったい謎の1つに関する知識を増やしてくれました」(了)

 

※「高速電波バースト」については、ナショナル ジオグラフィックなどで詳しく紹介されている。ご興味がある方は、こちらもご覧ください。

参考:謎の「高速電波バーストの嵐」が発生、正体不明

参考:謎の「高速電波バースト」 30億光年先で再び発生

 

出典元:BREAKTHROUGH INITIATIVE:Artificial Intelligence Helps Breakthrough Listen Find New Fast Radio Bursts

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