地球の上空がオレンジ色に包まれる「エアーグロー」現象、NASAが公開
先日、国際宇宙ステーション(ISS)でちょっと珍しい大気現象が撮影され、写真がNASAによって公開された。
オレンジ色の帯が地球を覆う
NASAによれば、この写真は10月7日、オーストラリアの上空250マイルの高度を通過中に、ISSにいる宇宙飛行士によって撮影されたものだという。
そして写真に映っている、地球を包むようなオレンジ色の帯は「エアーグロー」と呼ばれ、大気中で50マイルから400マイルの幅に渡って光の帯が拡散したものだと説明している。
この現象は主に窒素や酸素の分子が、太陽からの紫外線放射によって活発化した時に起きるそうだ。
そしてより高度の低い大気に含まれる原子がお互いにぶつかり合い、衝突によってエネルギーを喪失。この結果、色鮮やかな「エアーグロー」が生まれるという。
衛星で大気と宇宙空間の関係を探る
「エアーグロー」は大気の上層部での働きの一部を明らかにし、宇宙との境界面付近での物質の動きや、宇宙天気や地球の気象とのつながりを科学者が学ぶために役立つとされている。
また衛星を使うのも研究方法の1つとされ、NASAでは「Ionospheric Connection Explorer (ICON)」という衛星を使い、大気や地球付近の宇宙空間で相互作用が起きている場所での物質のプロセスを理解するのに役立てているそうだ。
スペースX社の新しい宇宙服のテスト
ちなみに話題は少し変わるが、11月3日にはスペースX社の有人ロケット「クルードラゴン」内において、新しい宇宙服のテストが行われた。
その映像の1部はツイッターでも公開されているが、そこにはNASAの宇宙飛行士、Bob BehnkenさんやDoug Hurleyさんが、新しい宇宙服を船内で着用している姿が映っている。
Commercial crew astronauts Bob Behnken and Doug Hurley are getting familiar with operating inside @SpaceX's Crew Dragon, fully suited! pic.twitter.com/41cqRwhzdp
— NASA Commercial Crew (@Commercial_Crew) November 2, 2018
スペースX社ではすでに宇宙服のデザインを公開しており、それが映画『スターウォーズ』に出てくるストームトルーパーに似ているとして、注目を集めているそうだ。(了)
出典元:NASA:Earth Enveloped in Airglow(11/7)
出典元:CNET:NASA astronauts test SpaceX spacesuits in the Crew Dragon(11/6)