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豪大学の研究者が新型コロナのワクチン候補を開発、まもなく動物実験へ

豪大学の研究者が新型コロナのワクチン候補を開発、まもなく動物実験へ
The University of Queensland

オーストラリアの研究者が、新型コロナウイルスのワクチン実用化のため、最初の動物実験に入ることを明らかにした。

 

すでにワクチン候補を製造、動物実験へ

 

そのワクチン候補の開発に携わったのは、オーストラリアのクイーンズランド大学の研究者たちだ。

 

同大学の化学・分子バイオサイエンス・スクールのPaul Young博士によれば、現在20名の研究チームが新型コロナウイルスの感染拡大以来、ワクチンの製造工程を加速させるため、昼夜を問わずに作業しているという。

 

研究者たちは新しいウイルス株のワクチンを作るのに役立つ医療開発技術を使うために、国際組織「疫病対策イノベーション連合(CEPI)」からの資金援助を受けたそうだ。

 

そして今回のワクチン開発は、先日オーストラリアの科学者が新型ウイルスの人工培養に成功するという突破口に続くものだとか。Young博士は次のように語っている。

 

「この始まりは、中国が1月下旬に(ウイルスの)塩基配列をリリースしたことにさかのぼります。これは私たちに重要なゲノムを与えました。鍵となるポイントは、実験でそれを与える前にワクチンを作っていることです。そのため私たちは今週にも、クイーンズランド大学で最初の動物実験に入る予定です」

 

目標は12カ月から18カ月で実用化

 

ただYoung博士は、クイーンズランド大学の仕事ぶりを画期的としながらも、これが新型コロナウイルスの最初のワクチンになるかどうかを言うことは難しいと述べている。

 

またこれらのワクチンには複数のバージョンがあり、全てがそれぞれ効果的になるよう、さまざまなアプローチで開発を行ったという。Young博士は次のように語っている。

 

「これはワクチンをデザインする上で、新しい領域になります。ワクチンはコンセプトから許認可、コミュニティでの使用に至るまで、開発に数年かかります。私たちが目指しているのは、それを12カ月から18カ月の間で行うこと。これは驚くほど速いことなのです」

 

Young博士のチームは、ウイルスに対し最も効果的と思われる100種類の異なったタンパク質のバージョンを開発しており、今年の半ばまでには人間に対する治験を行うことを望んでいるという。(了)

 

 

出典元:ABC net:Coronavirus COVID-19 vaccine days away from animal testing, Queensland researchers believe(2/22)

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