新型コロナのワクチン、オックスフォード大学が人間への臨床試験を開始
現在、さまざまな国において急ピッチで進められている、新型コロナウイルスのワクチン開発。
先日、イギリスのオックスフォード大学の研究者が、新型コロナのワクチン候補を人間に投与する、臨床試験を行うと発表した。
すでに動物実験では成功
オックスフォード大学の研究チームは、すでに新型コロナウイルスのワクチン「ChAdOx1 nCoV-19」を開発。複数の動物において実験し、成功してきたという。
このため来週にも、候補となるワクチンを人間に投与し、臨床試験を行うと発表した。(すでに被験者のスクリーニングは3月27日から行われていた)
ただしこのワクチンが正式に承認されたとしても、実際に多くの患者に使われるのは早くて秋頃になる予定だとしている。
18歳から55歳までの510人に投与予定
オックスフォード大学の研究チームは、このワクチンによる人間への臨床試験について、アメリカにある2つの研究機関と中国にある1つの研究機関と共同で行うという。
そして18歳から55歳までの510人に協力を仰ぎ、臨床試験に参加してもらう予定だとか。この研究を率いるオックスフォード大学ジェンナー研究所のAdrian Hill教授は次のように語っている。
「私たちは来週、人間においてテストを行うつもりです。私たちはさまざまな異なった動物で、テストを行ってきました。そして開発したワクチンを評価するために、急ぎはしましたが、非常に慎重なアプローチを行いました」
オックスフォード大学のSarah Gilbert教授も「このワクチンが成功するかどうか、自信は80%あります」と述べている。
数百万人が利用できるワクチンは18カ月かかる
世界保健機関(WHO)によれば、現在世界中で、70以上の新型コロナウイルスのワクチンの開発が進められているという。
ただしある専門家は、数百万人が利用できるようなワクチンを開発するには、少なくとも18カ月はかかると警告している。(了)
出典元:INDEPENDENT:Coronavirus: Oxford University to begin human trials of Covid-19 vaccine next week(4/15)
出典元:University of OXFORD:Oxford COVID-19 vaccine programme opens for clinical trial recruitment(3/27)