緑色の光を放つ彗星「スワン」が太陽へ接近、5月後半に最も明るく輝く
現在、太陽へ接近している彗星が見つかり、今後さらに明るく輝く可能性があるとして注目されている。
北半球でも観測可能
その彗星とは「スワン」と呼ばれ、すでに4月にオーストラリアのアマチュア天文家・Michael Mattiazzo氏によって発見されていたという。
「スワン」は氷や塵の塊と考えられ、すでに地球を通過し、現在太陽へ向かって接近しているそうだ。そして太陽に近づくに従い、より明るく輝くと言われている。
最も良い条件で観測できるのは南半球だが、北半球でも夜明け前、水平線に近い高度で見られる可能性があるという。オーストラリアではベストタイムが午前5時から5時半、東の空で見えることがあるそうだ。
Naked eye Comet C/2020 F8 Swan from Canary Islands. Courtesy Frank A Rodriguez pic.twitter.com/aDfQZlhmWW
— Con Stoitsis (@vivstoitsis) May 1, 2020
5月の終わり頃に最も明るく輝く
「スワン」は1万1597年に1度、太陽系の内部に入ってくると考えられており、その塊は緑色に見え、1000万マイル(約1609万km)の長さに及ぶ青い尾をたなびかせるそうだ。
現在は地球から約5300万マイル(約8529万km)離れた地点から太陽に向かっており、地上からは人間の目では微かにしか見えない。
しかし太陽に近づくにつれて温まり、彗星から物質が放出され、それが太陽光に反射し、5月の終わり頃には最も輝く予定とされている。
Another beautiful image of Comet C/2020 F8 Swan by Australian amateur Justin Tilbrook this morning. pic.twitter.com/3aMWfNj52y
— Con Stoitsis (@vivstoitsis) May 1, 2020
5月27日に太陽に最接近
ただし彗星は脆く、太陽に接近するとしばしば壊れてしまうという。
実際、先月に観測された彗星「ATLAS」も非常に明るく輝くと予想されていたが、結局壊れてしまったとか。
「スワン」も現在危険なゾーンに突入しており、5月27日(30日との意見も)には太陽に最も近い場所へ到達。そしてもし生き残ることができたとすれば、地球からもより見やすくなると予想されている。
すでに現在も週末にかけて、双眼鏡や小さな望遠鏡でも確認できるといわれているが、まだ微かに尾をなびかせた曖昧な小さな点(ドット)にしか見えないという。(了)
出典元:MailOnline:Green-tinged Comet Swan with an 11 million-mile-long tail flies past Earth on its way to the Sun – and you don’t need a telescope to see it(5/15)
出典元:ABC net:Coronavirus restrictions give Victorian man time to discover Comet SWAN(5/2)