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自ら群れを作って移動する魚のロボットを開発:ハーバード大学

自ら群れを作って移動する魚のロボットを開発:ハーバード大学
YouTube/Harvard John A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences

群れて行動する自律型の魚ロボットが開発され、その研究結果が報告された。

 

他のロボットとシンクロナイズする

 

このロボットとは「Bluebot」。開発したのはハーバード大学のジョンA.ポールソン工学部・応用科学部スクール(SEAS)とWyss Instituteの研究チームとされている。

 

このロボットは本物の魚の群れのように、自らの動きを他のロボットとシンクロナイズさせながら泳ぐことができるという。

 

またこれは研究者が、水中ロボットにおいても協調して立体的な集団行動が取れることを証明できた初めての例になるそうだ。研究論文の筆頭著者であるFlorian Berlinger氏は、次のように語っている。

 

「3Dの視覚認識機能と潜在的な規則を使うことによって、私たちはGPSやWifiにアクセスできない水中において、高い自主性や柔軟性のあるシステムを作ることができたのです」

 

Harvard John A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences

ロボットの群れを3次元の空間で実現

 

このロボットの群れは「Blueswarm」と呼ばれ、Wyss InstituteのRadhika Nagpal准教授のラボで作られたという。

 

またこのラボは、自己組織化システムのパイオニアで、これまでも1000個に及ぶ超小型ロボット「Kilobot」の群れなどを作ってきたが、それまではたいてい2次元空間だけで動かされてきたという。

 

そのため空中や水中などの3次元空間は、感覚機能と運動機能にとっては非常に困難な条件だったとか。

 

しかしこの困難を克服するために、研究者たちは青いLEDライトを使い、視覚をベースにした協調システムを開発。それぞれのロボットに2つのカメラと、3つのLEDライトをつけたという。

 

そして魚のロボットのレンズが、隣を泳ぐロボットのLEDを検知。独自のアルゴリズムにより、それぞれが距離や方向、進路を決められるようにした。

 

これにより研究者らは、魚のロボットを分散させたり、お互いに集合させたり、または円を描くようにさせたりすることに成功する。Nagpal准教授は、次のように述べている。

 

「この研究から得られた洞察は、サンゴ礁のような視覚的に豊かで、壊れやすい環境でのモニタリングと探索を実行できる将来の小型水中群を開発するのに役立ちます。 この研究はまた、魚群の行動を総合的に再現することにより、魚群をよりよく理解するための道を開きます」(了)

 

 

出典元:Harvard John A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences:Robotic swarm swims like a school of fish(1/13)

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