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新型の「ジェイムズ・ウェッブ天体望遠鏡」が宇宙へ、25日に打ち上げ

新型の「ジェイムズ・ウェッブ天体望遠鏡」が宇宙へ、25日に打ち上げ
YouTube/NASA

最新の宇宙望遠鏡が25日にロケットで打ち上げられることになり、注目を集めている。

 

「ハッブル宇宙望遠鏡」の後継

 

その望遠鏡とは「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」だ。

 

これは「ハッブル宇宙望遠鏡」の後継にあたり、1960年代に活躍したNASA長官の名前が付けられているという。

 

「ウェッブ宇宙望遠鏡」はNASA(アメリカ航空宇宙局)、欧州宇宙機関(ESA)、カナダ宇宙庁(CSA)の共同プロジェクトで開発されたが、1996年にプロジェクトが開始されて以来、建設の遅れや設計変更を強いられてきたそうだ。

 

しかし12月25日、米国東部標準時の午前7時20分から午前7時52分(日本時間の21時20分頃)に、南米・フランス領ギアナにあるヨーロッパの宇宙センターから、アリアン5ロケットで打ち上げられることになった。

 

太陽系外惑星を観測

 

「ウェッブ宇宙望遠鏡」は、重さはハッブル望遠鏡の半分で、6.5mもの巨大な鏡を持つという。(ハッブル宇宙望遠鏡は2.4m)。18枚ある鏡は最初折りたたまれ、やがて折り紙が開くように展開するそうだ。

 

そして赤外線を感知し、宇宙誕生からわずか2億年後の光を集めることができると言われている。つまり今は存在しなくなった星が過去に発した光をとらえ、宇宙初期の恒星や銀河も観測できるという。

 

 

またこの望遠鏡は、「恒星のハビタブルゾーン(惑星の表面に液体の水が存在する可能性のある領域)」にある太陽系外惑星を観測し、ハビタブル(人間が住める性質)の徴候が実際にあるのか、を判断することができると言われている。

 

そして地球から約100万マイル(約161万km)と、他のどの望遠鏡よりもはるかに遠く離れた宇宙で運用される予定だ。地球と月までの距離が約38万kmであることから、その4倍も距離が離れていることになる。

 

NASAによれば、ロケットの打ち上げ後、望遠鏡は6カ月間宇宙で試運転を行い、ミラーやサンシールドを展開。その他の小型システムの冷却、位置合わせ、調整を行うという。

 

NASAは、ウェブサイトやYouTubeチャンネル、その他のソーシャルメディアなどを通じて、ロケットの打ち上げを生中継する予定としている。(了)

 

 

出典元:ABC News:NASA Webb Telescope launches Christmas Day: What to know(12/23)

参考:NATIONAL GEOGRAPHIC:ここがすごい!ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(2015/4/30)

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