海底のタイタニック号を過去最高の画質で撮影、動画が公開される
1912年に沈没したタイタニック号。海底に眠るその船体を、アメリカの冒険旅行会社が過去最高の高画質で撮影した。これまでの映像では分からなかった細部や色合いなどが、はっきりと映し出されている。
8K画質のディテール
アメリカの冒険旅行会社「OceanGate Expeditions」は、今年5月から6月にかけての8日間、海底のタイタニック号を見学するツアーを実施した。
カナダのニューファンドランド島を船で出発し、370マイル(約600km)離れた沈没地点に行き、5人乗りの潜水艇で約1万3000フィート(約4000m)潜るというこのツアーには、観光客だけでなく考古学者も参加。8Kの高画質でビデオ撮影が行われた。
OceanGate ExpeditionsのYouTubeチャンネルに、編集された動画が公開されている。
劣化の様子がはっきりと
「8K画質の詳細な録画は今後も継続され、科学者や海洋考古学者のチームがタイタニック号の劣化の様子をより正確に捉えるための助けとなるでしょう」OceanGate ExpeditionsのStockton Rush社長はこう言う。
8K画質の録画だと、ズームイン機能で拡大しても4Kという高画質で見ることができるので、調査にはとても役立つのだそう。
社長はさらに続けて、
「それ以上に注目すべきなのは、色彩が驚くほどよく映っていることです。2021年に撮ったものと比較すると、(今回のものは)船体のある部分について、ごくわずかな色の違いまで見分けることができます」
また、高画質の撮影によって新たな発見もあったという。
「録画を見て、細かい部分で新たな発見がありました。例えば、左舷のアンカー(錨)に、これまで解っていなかった『Noah Hingley & Sons Ltd.』というアンカー製造会社の社名が入っていることが解りました」
OceanGate Expeditionsは、昨年もタイタニック号見学ツアーを実施している。科学者チームはその時の録画と今回の録画を比較して、船体の劣化をより詳しく調査する予定だ。(了)
出典元:Metro:Incredible new footage shows Titanic wreck in highest quality ever(9/1)