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人類の二足歩行は木の上で始まった?科学者が新たな説を提起

人類の二足歩行は木の上で始まった?科学者が新たな説を提起
Science Advances

人間の祖先が、木の上で二足歩行を身に着けた可能性が指摘されている。

 

環境の変化で二足歩行が生まれたとの説

 

そもそも約700万年前にヒト科の動物が二足歩行をするようになったのは、密林がより開けた林や草原に変わるなど、環境の変化と関係があると、長い間考えられてきたという。

 

つまり開けた環境では、ヒトの祖先は樹上よりも地上で過ごす時間が長くなり、二足歩行で効率的に移動できるようになったと考えられてきた。

 

しかし、タンザニアでチンパンジーを研究している研究者たちは、二足歩行の特性は別の原因を持つかもしれないと語っている。

 

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開放的な環境では地上で過ごす時間が多い

 

科学雑誌『サイエンス・アドバンス』に発表された内容によれば、研究者たちは、古代の祖先が経験したのと似た環境となる、タンザニア西部のイッサ谷に住む13匹のチンパンジーを15カ月かけて研究したという。

 

その結果、チンパンジーは、林や草地などの開放的な環境にいる時の方が、森が密集した場所にいるときよりも、地面にいる時間や移動している時間の割合が多いことが明らかになったそうだ。

 

しかし、開放的な環境にいる時であっても、チンパンジーが地上で過ごす時間の割合は、森の密集した地域に住む他の類人猿の集団と同様だったという。

 

Science Advances
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二足歩行の割合を分析

 

そこで研究者らは、次にチンパンジーがどれくらいの頻度で立っているか、あるいは二足歩行で移動しているかを分析。

 

その結果、二足歩行をするのは、記録された姿勢の1%未満である一方、地上にいる場合でも14%に過ぎないことが明らかになった。

 

つまりチンパンジーが二足歩行しているのは、ほとんどが木の上であり、それは食べ物を探すことに関連している可能性があるそうだ。

 

Science Advances

 

今回の研究論文の筆頭著者である、ケント大学のリアナ・ドラムンド=クラーク氏は、初期の人類の祖先にとって、開けた林は二足歩行に適した環境であった可能性があるとした上で、次のように述べている。

 

「二足歩行は、柔軟な枝の上を安全かつ効率的に移動させ、果物を見つけた時にできるだけ多くの果物にアクセスするのに役立つかもしれません」

 

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの生物人類学者で、この研究の共著者であるアレックス・ピエル博士も、次のように語っている。

 

「地上での時間が二足歩行を促進したというよりも、むしろ、二足歩行がすでに存在していたのかもしれません。それは、化石の記録と完全に一致します。つまりこれら全ての初期ヒト科動物は、樹上適応と陸上適応の両方を持っていたのです」(了)

 

出典元:The Guardian:Bipedalism in humans may have come from foraging in treetops, research suggests(12/14)

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