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水星に探査機が最接近、詳細な表面の撮影に成功

水星に探査機が最接近、詳細な表面の撮影に成功
ESA

日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)と欧州宇宙機関(ESA)が共同で進めているミッションで、探査機が水星に接近することに成功した。

 

3回目のフライバイに成功

 

そのミッションとは、「ベピコロンボ(BepiColombo)国際水星探査計画」。この計画は、2機の周回軌道衛星を用いて水星の内部・表層・大気・磁気圏にわたる総合的観測を行い、水星の現在と過去を明らかにすることを目的としている。

 

探査で使用されるのは、JAXAの水星磁気圏探査機「みお」(MMO:Mercury Magnetospheric Orbiter)と、欧州宇宙機関(ESA)の水星表面探査機(MPO:Mercury Planetary Orbiter)の、2つの周回探査機だ。

 

そして世界標準時(UTC)の2023年6月19日19時34分、「ベピコロンボ」の探査機は水星に最接近。水星の夜側、約236km上空で、表面を詳細に撮影することに成功した。

 

水星への接近は、惑星の重力を利用して飛行する「フライバイ」で行われ、今回は予定されている6回のうち3回目が実施されたという。

 

そして撮影された映像には、これまで確認できなかった地殻変動の痕跡や火山などが映っており、新たに見つかった隕石クレーターには、新しい名前が付けられたそうだ。

 

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ジャマイカの芸術家の名前が付けられる

 

新たに見つかったクレーターの幅は、218km。ジャマイカの芸術家であるエドナ・マンリー(1900-1987)にちなんで、「マンリー」と命名されたという。

 

また最も接近した2枚目の画像には、「ビーグル・ルペス(Beagle Rupes)」と呼ばれる断崖を見ることができるそうだ。

 

「ビーグル・ルペス」は、2008年1月にNASAのメッセンジャー・ミッションが初めて水星をフライバイした際に発見されたという。

 

全長は約600kmで、「スヴェインズドッティル(Sveinsdóttir)」と名付けられた特徴的な細長いクレーターを貫いているそうだ。

 

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今回の画像では、地形の複雑さがよく表れており、昼夜の境界付近では影が強調され、様々な地形の高さと深さを感じることができるという。また、水星がかつて滑らかな溶岩に浸っていたことが示され、水星の火山活動の長い歴史を実証できたそうだ。

 

さらに「フライバイ」の間、機器により、通常軌道上ではアクセスできない探査機周辺の磁気、プラズマ、粒子環境も感知したという。

 

 

このミッションでは、探査衛星が2025年末に水星周回軌道へ投入され、その後地球年にして1年の観測と1年間の延長観測が予定されている。(了)

 

出典元:ESA:A trio of images highlight BepiColombo’s third Mercury flyby(6/20)

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