左腕のない少女が自作した「魔法の義手」が、博物館に展示される
ハンディキャップは、新しいものを生み出すきっかけにもなるのではないだろうか。
生まれつき片腕のない少女が、キラキラ光るラメの粉(グリッター)を噴射する義手を自作し、そのことを世の中に証明してみせた。
ユニコーンとキラキラが好きな少女
米国イリノイ州のJordan Reevesさん(13歳)は、生まれつき片腕の肘から先がない。
そんな彼女が1年がかりで自作した特別な義手が、シカゴ科学産業博物館に展示されることになった。
その義手はユニコーンの角の形をしており、先端からキラキラ光る粉(グリッター)を噴射する。
この特製義手を作ろうと思った理由について、彼女はこう言う。
「体に障害のある私たちにとって、障害がマイナスになるとは限りません。それがきっかけとなって、いい結果が生まれることもあるんです。私はキラキラ光るものとユニコーンが大好きでした。だから、この義手が魔法の世界のものだったらどうなるだろうか、と考えました」
完成まで約1年
その後、彼女はさまざまな試作品で実験を繰り返し、最終的にはユニコーンの角をイメージしたプラスチック製のノズルを、3Dプリンターで作ることになった。
ノズルの先端から圧縮空気で噴出させる光る粉の飛距離は、約1.8メートル。
この魔法の義手は、シカゴ科学産業博物館で開かれているウエアラブルデバイスをテーマにした企画展「Wired to Wear」で、2020年5月まで展示されることになっている。展示ケースの前でメディアの取材を受けた彼女はこう話す。
「私たちが他の人と違うということは、悪いことではありません。見てください、それはすごく楽しいことでもあるんです」
シカゴ科学産業博物館の学芸員長であるKathleen McCarthyさんは、彼女のクリエイティブな発想を褒めてこうコメントしている。
「我々博物館のスタッフは、今回の企画展のために彼女(Jordanさん)のような人を探していました。彼女にはクリエイティブなアイディアがあります。そこから生まれたものは、ウエアラブル・テクノロジーの将来を予見させてくれます」(了)
出典元:WGN9:Teen turns prosthetic arm into glitter-shooting unicorn horn(3/27)
出典元:Metro:Girl with one arm turns prosthetic limb into glitter-shooting unicorn horn(3/28)