世界最長の自動車、全長30m超、もちろん自走する
「アメリカン・ドリーム」と名付けられた凄いリムジンが、世界最長の自動車としてギネス記録に認定された。もともとは伝説的な自動車改造エンジニアであるJay Ohrbergが作ったもので、長さ18.28mだったが、それを入手した人物がさらに改造を重ねて、30.54mにした。
打ち捨てられたアメリカン・ドリームが復活
このリムジン「アメリカン・ドリーム」のオリジナルを作ったOhrberg氏は、映画やテレビドラマで使われる個性的な車を作る人だ。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場するデロリアンや、1970年代のバットマンが乗るバットモービルは彼の代表作。
彼が最初に作った「アメリカン・ドリーム」は全長18.28mだったが、1986年、それに手を加えて30.5mに延長した。これがギネス世界記録に認定されたことで、「アメリカン・ドリーム」は一躍有名になった。しかし人気が衰えると忘れ去られ、倉庫の中で錆びるがままになっていたという。
それを見つけたのが、自動車博物館のオーナーであるMichael Manningさんだ。彼はスクラップ同然だった「アメリカン・ドリーム」を買い受けて、修理工チームと協力しながら復元。そのついでに長さを4cm伸ばし、以前のギネス記録を更新した。これが今回認定された30.54mだ。
2つのエンジンで、前後両方向に運転できる
「アメリカン・ドリーム」は、1976年製のリムジン「キャデラック エルドラド(Cadillac Eldorado)」2台の間に鋼鉄の橋を架けた構造になっている。また、他に何台ものエルドラドのバーツが使われている。
エンジンは、前後に2つあり、前方向にも後ろ方向にも運転できる。(そうしないとバックするのが大変だ)
カーブを曲がるのが大変で、車体の中央がやや折れ曲がるようになってはいるが、急なカーブは曲がれない。そのため、移動の際は、あらかじめ緩いカーブしかないルートを見つけておかなければならないそう。
ギネス記録が公開した動画の中(1:58あたり)で、実際に動いている様子を見れる。
(了)
出典元:UPI:World’s longest car restored, measures over 100 feet long(3/9)
出典元:Guinness World Records:World’s longest car, over 100 ft, restored to its former glory(3/9)
出典元:Wikipedia:Jay Ohrberg