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「27%のムスリムが駅のホームで押された」NY市が差別の実態を発表

「27%のムスリムが駅のホームで押された」NY市が差別の実態を発表
Twitter/NYC Human Rights

現在、アメリカでは以前にも増して差別が広がっていると報道されているが、先日マイノリティが受けている被害の実態を示す報告書が発表された。

 

差別や偏見の実態を調べた報告書

 

この報告書は、ニューヨーク市の人権委員会が調査して作成したもので、彼らは市内に住むイスラム教徒やアラブ人、南アジアの出身者、ユダヤ教徒、シーク教徒など約3100人から回答を得たとしている。

 

また報告書には2016年から2017年に実際に起きた事件の詳細も記されており、身体的な暴力を含む嫌がらせや、差別、偏見などの被害の実態も述べられているという。

 

実際、そこには27%のイスラム教徒の女性が、ヒジャブをかぶっている時に、駅のホームで押されるという被害に遭っていることも報告されているそうだ。

 

5人に2人が言葉による嫌がらせ

 

さらに報告書では、次のような事例の割合も示している。

 

  • 約5人に2人(38.7%)が言葉による嫌がらせを受ける。
  • 8.8%の人が身体的暴力を受ける。
  • ほぼ6人に1人(16.6%)が、求職中もしくは職場で、人種的、宗教的、民族的な差別を経験。
  • 35歳未満のシーク教徒は、他のマイノリティに比べて約2倍も多く、言葉による嫌がらせを受ける。
  • 回答したユダヤ教徒の80%が、反ユダヤ主義者による公共物の破壊行為や器物損壊に対し、「非常に」もしくは「いくらか」悩まされている。

 

しかも回答者の70%以上の人が、被害を受けた際、警察や関係機関への報告をしていないという。

 

その理由については「まともに受け取ってもらえないと思うから」や「報復が恐ろしいから」「早く報告しても役に立たないから」と回答したそうだ。

 

テロリストと呼ばれ殴られた女性の例

 

またこの報告書の中では、実際に被害を受けた女性、Souad Kiramaさんの例も取り上げられている。

 

イスラム教徒のKiramaさんは昨年、ブルックリンのレストランで、憎悪に満ちた10代の女性から身体的な暴行を受けたという。

 

その女性はKiramaさんをテロリストと呼び、周りにいた人は彼女が殴られているのを、ただ立って眺めていたそうだ。

 

Kiramaさんは報告書についての記者会見で「私は誇りあるニューヨーカーです。私はこの委員会に感謝致します。ニューヨークに住む皆が差別やヘイトに対して立ち上がることが、これまでより、もっと重要なのです」と語っている。(了)

 

 

出典元:CNN:1 in 4 Muslim women in New York say they’ve been pushed on a subway platform while wearing a hijab(6/19)

出典元:NYC Human Rights:Press Releases(6/19)

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