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人口減少に悩まされるイタリアの小さな村、家を135円で販売すると発表

人口減少に悩まされるイタリアの小さな村、家を135円で販売すると発表
Courtesy Michele Columbu

イタリアの村が家を1ユーロ、日本円にして約135円で販売することを発表し、話題を呼んでいる。

 

著しい人口減少に悩まされてきた村

 

家を1ユーロで販売することを発表したのは、地中海西部に位置するイタリア領サルデーニャ島のオッロラーイという村。

 

オッロラーイではここ50年間の人口減少が著しく、50年ほど前の人口が2250人であったのに対し、2016年末には1300人を切るほどに。現在では数百以上もの家が空き家として打ち捨てられ、村はゴーストタウン化する懸念があるという。

 

このような現状に危機感を抱いた村は、外部の居住者を呼び込むため、村内の200もの家を1ユーロで販売することを決定。

 

家の購入には条件が付随されており、購入の際には3年間で家を修復しなければならず、これにかかる費用は2万5000ドル、日本円にして275万円もの額が見込まれるという。

 

 

しかしCNNが伝えるところによると、既に3軒の家が売却済で、さらにイタリア国内外含めて100人以上もの人が家の購入に関心を寄せているという。

 

計画の目標は村の文化を守ること

 

オッロラーイの村長Efisio Arbau氏がCNNの取材で伝えたところによると、この計画の目標は村の文化を守ることにあるという。

 

「我々は有史以前からの(村の)起源に誇りを持っている。私の計画は我々のユニークな伝統を守り、村が忘却されていくのを防ぐためにある」

 

Facebook / Costume di Ollolai

 

島に位置する小さな村であるオッロラーイにおいて、今回の計画でどれほど効果的に外部の居住者を呼び込めるのか、というのはまだ不確かである。

 

しかしこれについてArbau氏は「我々の過去に対する誇りは我々の強みだ。我々は不屈であり、村を死に至らしめることはさせない」と語り、自信をみせている。

 

家を格安で販売する事例は過去にも

 

一方、人口減少に悩まされる都市が家を格安で販売する、という事例は過去にも存在する。

 

Business Insiderが伝えるところによると、2015年にはシチリア島に位置する村ガンジでも、空き家となった家を1ユーロで販売するという計画が実施されている。

 

家を購入する際の条件は、今回のオッロラーイのものと同様、最初の1年の間に家の修復計画を提出し、3年の間に修復を実施するというもの。

 

さらには類似した事例は米国でもみられる。

 

インディアナ州の都市ゲイリー、さらには比較的大規模な都市であるインディアナポリスやインディアナ、デトロイト、ミシガンといった都市では一部の家を1ドル、日本円にして約110円程度で販売しており、その中には無料で提供しているものまであるという。

 

歴史あるイタリアの村に1ユーロで自宅が購入できてしまうという今回の計画。小さな村でゆっくりと余生を過ごしたいという方は、家を購入してみてもいいかもしれない。(了)

 

出典元:Business Insider:An Italian village is selling homes for $1.25 so it doesn’t become a ghost town(1/31)

出典元:CNN: Italian town Ollolai sells $1 homes to lure new residents(1/30)

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