伊ブランドが色を塗ったモデルを起用、「差別の利用」だとして批判を浴びる
イタリアの人気ファッションブランドが、肌を青や緑に塗ったモデルを起用したとして批判されている。
モデルの写真をインスタに投稿
そのブランドとは「モスキーノ」。派手な色や個性的なデザインで、多くのファンを獲得してきた有名ブランドだ。
先日、このブランドのクリエイティブ・デザイナーであるJeremy Scott氏は、キャンペーンのために、有名モデルのGigi HadidさんやKaia Gerberさんの写真をインスタグラムに投稿したという。
その投稿ではHadidさんの肌は青く塗られ、キャプションには「このエイリアン(よそ者)の唯一違法な所は、見た目がいかに美しいかという点だ」と書かれていたそうだ。
しかしトランプ政権の移民に対する不寛容政策への反発から、この投稿を多くのSNSユーザーが批判。その結果、Hadidさんが映った投稿は削除されたとか。
「議論を行うのが目的だった」
この批判に対し、Scott氏はその後、自らのインスタグラムにおいてこのキャンペーンの意図を説明。
「このキャンペーンはエイリアン(よそ者)とは具体的に何かについて、開かれた議論を行うのが目的だった」と主張した。
「彼ら(よそ者)は肌の色がオレンジなのか?または青や黄色、緑なのか?肌の色が重要なのか?彼らは私たちの友人であり、隣人であり、同僚であり、親戚であり、私たちが愛する人々なのです」
ビジネスに「差別」を利用したとして批判
しかし人々は、この新たな投稿のキャプションによる説明でも納得しておらず、批判を止めることはなかったという。
ある人は「キャプションを変えたからといって、そのキャンペーンがあなたに利益をもたらすという事実は、変わらない」とコメント。さらに他の人も次のように述べている。
「あなたは議論を始めたいの?ならば同じモデルを青に塗るのは止めなさい。またそれを革命的だなんて呼ばないこと。実際、表現される必要のあるモデルを雇い、ファッションゲームを変えなさい。そして通りに出て、人々の為になることをしなさい。それをするまでは、あなたは単に現実の人々の苦しみを利用して、お金を稼いでいる白人男性でしかないのです」
もっともこのブランドのファンたちは、Scott氏の「エイリアン」のコンセプトについて賞賛しているという。
今回は自らのビジネスのために「差別」を利用したとみなされ、批判されたようだが、それだけこの問題が深刻で、細かい配慮が必要とされているだろう。(了)
出典元:INDEPENDENT:Moschino sparks outrage with collection inspired by Trump’s immigration policies(6/27)
出典元:FASHIONUNITED:Moschino sparks controversy with campaign inspired by Trump’s immigration policies(6/28)