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ガザ市の病院、死亡した百人以上の患者を敷地内に埋葬、周囲では激しい戦闘

ガザ市の病院、死亡した百人以上の患者を敷地内に埋葬、周囲では激しい戦闘
X_The Socratic Daily

ガザ地区の病院では、患者の遺体が腐乱し、敷地内に埋葬しはじめたと報じられている。

 

179人の遺体を埋葬

 

ガザ市にあるアル・シファ病院のMohammad Abu Salmiya院長によれば、集中治療室で死亡した乳児や患者を含む179人の遺体を、敷地内の「集団墓地」に埋葬することを余儀なくされたという。

 

AFPのジャーナリストは、腐乱した遺体の異臭が病院内のいたるところに漂っていると語っており、ガザ地区保健当局も、遺体の腐敗を防ぐ手段がないため、病院敷地内に埋葬することを予定していると述べていた。

 

病院の外は、イスラエル軍の戦車が包囲しており、「ハマス」と激しい戦闘が続けられているため、施設内の出入りが困難な状況となっている。

 

病院の地下に「ハマス」の司令部?

 

アル・シファ病院は、ガザ北部のガザ市にある広大な医療複合施設で、避難した多くのパレスチナ人が、安全を求めて身を寄せているという。

 

 

またイスラエル軍は、「ハマス」の幹部らがこの病院の地下に「司令部」を置いており、患者やスタッフを人間の盾として効果的に利用していると非難している。

 

アメリカ政府も、「ハマス」がアル・シファ病院を軍事作戦の実行のため、またおそらく武器保管のために使用しているという独自の情報を持っていると主張した。

 

しかしガザ地区の保健当局は、イスラエルやアメリカ政府の主張を否定。医療施設への攻撃を正当化するために利用された、プロパガンダだと非難している。

 

アル・シファ病院で働くイギリス人医師のガッサン・アブ・シッター氏も、イスラエルの主張を「突飛な言い訳だ」と主張。 アメリカの人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」も、イスラエルの主張を裏付けることはできないと語っている。

 

南部でも感染症のリスクが高まる

 

一方、ヨルダン川西岸地区でも11月14日、イスラエル軍の攻撃により、少なくとも8人のパレスチナ人が殺害されたという。

 

またガザ地区南部では冬の激しい雨が降り始めており、感染症のリスクが高まる中で、地域が伝染病と病気の温床になりつつあるそうだ。

 

国際的な慈善団体「アクションエイド」も14日、ガザ南部では燃料備蓄の減少により人道支援活動が完全に脅かされており、何百万人もの人々が飢餓、脱水症状、水を介した疾患の危険にさらされていると明らかにした。

 

 

イスラエルのBezalel Smotrich財務大臣は14日、「ガザ地区が今後、独立した実体として存続することは不可能」だと発言。「ガザ地区のパレスチナ人は、自主的に移住し、出国すべきだ」とし、次のように述べたという。

 

「私は、ガザ地区のアラブ人たちが、世界中の国々へ自発的に移住する取り組みを歓迎します。これは、75年間にわたり貧困や危険にさらされてきたガザと、その地域全体の住民にとって、正しい人道的解決策です。イスラエル国家は、もはやガザ地区における、独立した組織の存在を受け入れることはできないでしょう」(了)

 

出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: White House says it has intelligence that Hamas was using Gaza hospital to run military operations(11/14)

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