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イスラエル軍がガザ北部の病院を包囲、医療関係者を拘束、多くの患者が死亡

イスラエル軍がガザ北部の病院を包囲、医療関係者を拘束、多くの患者が死亡
X_Euro-Med Monitor

ガザ地区では21日にも、各地でイスラエル軍の攻撃が続き、特に北部の病院で多くの犠牲者が出ている。

 

「アル・シファ病院」を戦車で包囲

 

イスラエル軍は21日にも、ガザ地区南部のラファへ空爆などを行い、農地などにも被害が出ているという。

 

また北部のガザ市の多くの場所で、イスラエル兵と、「ハマス」の戦闘員との衝突が続いているそうだ。

 

ガザ市にある「アル・シファ病院」では、複合医療施設全体がイスラエル軍の戦車で包囲され、数百人の患者や避難しているパレスチナ人が、敷地内に閉じ込められている。

 

イスラエル軍は、「アル・シファ病院」にある特殊な手術を行う建物を爆破。さらに薬や酸素、食料を奪ったため、施設にいた13人のパレスチナ人の患者が死亡した。

 

13人の患者のうち4人は集中治療室で人工呼吸器を装着していたが、イスラエル軍が病院の電力供給を遮断したことにより死亡したという。

 

またイスラエル軍は、医師や看護師を拘束して連行。医療スタッフも服を脱ぐよう強制され、患者への治療を行うために、病室へ入ることも禁止されたそうだ。

 

しかもイスラエル軍は、「アル・シファ病院」の敷地内にいるパレスチナ人に退避を命じ、退避しなければ、この医療複合施設を爆破すると脅したという。

 

イスラエル軍が200人以上殺害

 

ジュネーブに本拠を置く人権団体「ユーロ・メッド人権モニター」も、イスラエル軍が「アル・シファ病院」や、その周辺で行っている行為を非難。「組織的暴力のパターンを反映している」と述べた。

 

また同人権団体は、イスラエル軍がガザ市の病院内で、医師や看護師を含む医療スタッフを拘束し、救命ケアの提供を妨げていると指摘。

 

その上で「現在進行中の、アル・シファ医療複合施設におけるイスラエル軍の残虐行為により、民間人を含む200人以上のパレスチナ人が死亡した。多くは故意に殺害されたり、逮捕後、超法規的に処刑されたりした」と主張した。

 

イスラエルの国防相が武器支援を要請か

 

一方、エジプトを訪れているアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は、記者会見で「ラファへの地上作戦は間違いであり、支持できないことは明らかだ。避難民には行き場がなく、侵攻は人道上の大惨事につながるだろう」と述べた。

 

またガザ地区への人道援助の流れを増やすには。「停戦が最善の方法である」とも述べたという。

 

そんな中、イスラエルのヨアヴ・ガラント国防相が、来週アメリカを訪問し、さらなる武器支援を要求するとも報じられている。

 

アメリカを拠点とするニュースサイト「アクシオス」の報道によると、ガラント国防相は3月24日にもアメリカに到着し、ロイド・オースティン国防長官やジェイク・サリバン大統領補佐官と会談する予定だという。

 

会談の中で、ガラント国防相はガザ地区への攻撃で使用する短期的な武器や、戦闘機などを含む長期的な武器支援を要請すると見られている。

 

イスラエル軍がラファへの地上侵攻を計画し、ガザ地区各地で毎日のようにパレスチナ人を殺害している中、アメリカを含めた国々の武器売却に対する国際的な監視が強まっている。(了)

 

出典元」Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: ‘Rafah is Gaza’s last hope’ – UNICEF(3/21)

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