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シリアの治安部隊が、アサド支持派を多数処刑か?162人の民間人が死亡

シリアの治安部隊が、アサド支持派を多数処刑か?162人の民間人が死亡
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シリア北西部で、新政府軍の部隊と、追放されたアサド前大統領を支持する過激派が戦闘を行い、数多くの人々が処刑された。

 

アサド政権に忠誠を誓う過激派が攻撃

 

この戦闘は3月6日、シリア北西部のラタキア県の農村地帯で、追放されたアサド政権に忠誠を誓う過激派が、シリア治安部隊を待ち伏せ攻撃したことから始まったという。

 

ラタキア県は、アラウィ派に属する人々が多く住み、バシル・アサド前大統領の拠点とされている。

 

シリア新政府は、数千人の兵士を北西部に動員し、ヘリコプターやドローン、大砲でアサド支持派を攻撃したそうだ。

 

人権監視団「シリア人権ネットワーク」によれば、この戦闘でシリア治安部隊100人と民間人15人が、アサド支持者によって殺害され、またシリア治安部隊も、アサド支持者の民間人、約125人を処刑したという。

 

民間人がまとめて処刑される

 

「シリア人権ネットワーク」は、ラタキア県の町、アル・ムクタリヤで約40人の民間人が1カ所でまとめて処刑されたと報じた。

 

虐殺の様子を映した動画には、遺体が積み重なり、女性たちが泣き叫んでいる様子が映っていたそうだ。

 

またSNSには、ラタキア県で死体が車の後ろに引きずられている動画なども投稿されている。

 

イギリスに拠点を置く「シリア人権監視団(SOHR)」も、この地域で「野外処刑」により162人の民間人が殺害されたと報告。殺害された人の中には、女性13人と子供5人が含まれていたという。

 

ただし処刑を行ったのが、本当にシリア軍の治安部隊なのかは、確認されていない。シリア内務省の関係者は国営通信社「サナ」に対し、「個人的な侵害」が発生していると説明し、これを阻止すると約束した。

 

アラウィ派の人々が恐怖に怯える

 

ホムスやラタキア、タルトゥースの各都市では夜間外出禁止令が出され、ラタキアでは全電力が遮断されたという。

 

またこの暴動により、アラウィ派コミュニティは「恐怖状態」に陥っているそうだ。

 

暫定大統領のアフマド・アル・シャラー氏は、旧政権と関係のある武装グループに対し、「手遅れになる前に」武器を捨てるよう呼びかけたという。

 

また新政権に忠誠を誓う者に対し、民間人を攻撃したり捕虜を虐待したりしないよう訴えたそうだ。(了)

 

出典元:The Guardian:Syrian security forces execute 125 civilians in battle against Assad loyalists(3/7)

出典元:BBC:Syrian security forces accused of executing dozens of Alawites(3/7)

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