ガザ市の学校への攻撃で18人の子供が死亡、全域で81人のパレスチナ人を殺害

イスラエル軍によるガザ市の学校への攻撃で、数多くの子供が殺され、遺体が収容された。
「可能な限り民間人を犠牲にしようとしている」
イスラエル軍は5月25日、ガザ地区北部のガザ市にある学校「Fahmi al-Jarjawi school」を空爆。これにより30人以上のパレスチナ人が殺害された。
また犠牲者の中には18人の子供がおり、ガザ地区のメディア局は、「残虐な虐殺」を非難する声明を発表し、次のように述べた。
「この攻撃は、イスラエル軍が約600日間にわたりパレスチナ人に対して犯してきた民族浄化とジェノサイドの犯罪の直接的な延長である。意図的かつ組織的に標的にし、あらゆる国際法および人道法の明白な違反であり、可能な限り多くの民間人を犠牲にしようとする露骨な試みである」
またイスラエル軍は5月26日も、ガザ地区北部のジャバリアにある住宅を空爆し、少なくとも19人が死亡した。
ガザ地区の医療関係者によれば、26日の夜明け以降、イスラエル軍による各地への攻撃で少なくとも81人が死亡したという。
「ガザ人道財団」が物資の搬入を開始
アメリカ政府が主導して設立された「ガザ人道財団(Gaza Humanitarian Foundation:GHF)」は5月26日、声明を発表し、ガザ地区への支援物資を搬入する計画を明らかにした。
「我々のトラックは物資を積み込み、出発の準備が整っている。5月26日(月)からGHFはガザ地区への直接支援物資配布を開始し、週末までに100万人以上のパレスチナ人に支援物資を届ける。今後数週間で、全住民に支援を提供できるよう、迅速に規模を拡大する予定だ」
しかし「ガザ人道財団」のジェイク・ウッド事務局長は、独立性の欠如を理由に辞任した。
スウェーデン、ドイツの首相も批判
スウェーデンのUlf Kristersson首相は26日、ガザ地区への支援物資の自由な搬入をイスラエルが拒否していることに抗議するため、イスラエル大使を召喚すると述べた。
さらにKristersson首相は「イスラエル政府が現在、ガザ地区へのアクセスを拒否している現状を我々は支持しない」と発言。EUはイスラエルに対し、ガザへの人道支援物資の搬入を認めるよう制裁を課し、外交圧力をかけるべきだとし、次のように述べた。
「我々は、他の多くの欧州諸国と共に、その点について極めて明確に述べてきた。その圧力は今、間違いなく高まっており、それは非常に正当な理由によるものだ」
またドイツのメルツ首相も、テレビのインタビューで、次のように述べた。
「ここ数日でますます顕著になっているように、これほどまでに民間人に危害を加えることは、もはやハマスのテロリズムとの闘いとして正当化することはできない」
ドイツのJohann Wadephul外相も、「ガザ地区における人道支援物資の封鎖状況は、早急に改善されなければならない。これには即時停戦と、二国家解決に向けた明確な措置が必要だ」と述べたという。
ドイツはこれまで、パレスチナの占領地におけるイスラエルの行動に対する直接的な批判を避けてきた。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Gaza ceasefire? Questions swirl as Israel, US deny any deal done(5/26)