なぜ? ある診療所が「勝手に検尿を持ちこまないで」と呼びかけた理由

Saltoun Surgery/Facebook
スコットランドのある診療所がFacebookに投稿した“あるお願い”が注目されている。
「頼んでない検尿はお受けできません」
その診療所とは、スコットランド北東部アバディーンシャー州フレイザーバラにあるソルトン診療所(Saltoun Surgery)。6月25日に、公式Facebook上で、「こちらから頼んでいない検尿はお受けできません」との声明を発表した。
診療所の投稿によると、不適切かつ未依頼の検尿が多数持ちこまれており、それにより患者への迅速な医療提供に支障が出ているという。
他の診療所でも問題に
こうした事態はソルトン診療所に限ったことではなく、多くの診療所でも同様のメッセージを掲示している状況だという。
ある医師はこの状況を「尿の津波」と表現。報道によれば、ジャム瓶やコップなどの家庭用品に入れられた検尿が大量に持ち込まれており、特に高齢の患者が自己判断で提出するケースが多いそうだ。
医師の診察を経ずに提出されると、検査や対応に多くのリソースを取られてしまうため、通常診療に支障が出てしまう。
また、専用容器以外に入れられた検尿では、密閉性や滅菌処理が不十分で汚染や誤判定のリスクも高まる。医師たちは「診察後に専用容器を渡すので、それを使ってほしい」と強調している。
参考:UPI「Medical clinic pleads for a stop to ‘unsolicited’ urine samples」(7/2)
参考:Saltoun Surgery(6/25)