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ガザ地区で瓦礫の中から151人の遺体を収容、米軍が停戦監視部隊を設置予定

ガザ地区で瓦礫の中から151人の遺体を収容、米軍が停戦監視部隊を設置予定
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ガザ地区では停戦が維持され、現在、様々な分野で復旧作業が進められている。

 

151体の遺体を発見・収容

 

ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が止み、南部へ避難していた多くのパレスチナ人が北部へ帰還し、瓦礫の撤去、水道管や下水の整備などの復旧作業が進められているという。

 

またガザ地区の民間防衛隊や警察、自治体のチームが救助・救援活動を実施し、遺体の収容や、破壊された地域の安全確保などを行っているそうだ。

 

そして10月10日以来、ガザ地区の様々な地域から151体の遺体が発見され、72人の負傷者が病院へ搬送されたという。

 

収容された遺体のうち、116体は紛争の初期にイスラエル軍に殺害された人々のものとされ、南部のハンユニスだけで、28体の遺体が収容されたそうだ。

 

ガザ地区は92%が破壊されたとも言われており、復興には数世代分の時間がかかるとの見方が出ている。

 

停戦監視のため多国籍タスクフォースを設置

 

アメリカの政府高官によれば、すでに中東に駐留しているアメリカ軍の部隊、最大で200人が今後、ガザ地区での停戦監視のためにイスラエルへ移動するという。

 

アメリカ軍はイスラエルに、「民軍調整センター」と呼ばれる多国籍タスクフォースを設置する予定で、それにはエジプトやカタール、トルコ、UAEの部隊が参加する見込みだとされている。

 

しかしアメリカ軍はガザ地区へ駐留せず、タスクフォースはアメリカ中央軍(Centcom)が指揮し、停戦合意の進捗状況を監視するとともに、人道支援の調整を支援することになるそうだ。

 

また多国籍軍はエジプトとカタールを通じて、イスラエルと「ハマス」の双方に現地の状況と停戦違反の可能性について報告するという。

 

トランプ大統領の「20項目の和平計画」では、アメリカがアラブ諸国および国際的なパートナーと協力し、ガザ地区に即時展開する暫定的な「国際安定化部隊」を創設することが含まれていたが、これは両者の間でまだ合意に至っておらず、人質とパレスチナ人の交換が完了するまで実現しない。

 

ヨルダン川西岸地区で入植者が襲撃

 

ガザ地区での停戦は維持されているが、ヨルダン川西岸地区では、イスラエル軍と入植者らによる暴力が続いている。

 

10月11日には、ヨルダン川西岸地区北部、ナブルスにあるアクラバの町で、数十人のイスラエル人の入植者が、パレスチナ人の農民やオリーブ収穫者を襲撃。これによりパレスチナ人が自らの土地から追い出されたという。

 

また南部ヘブロンのヤッタ市でも、イスラエル軍の銃撃により少なくとも1人が負傷。ヨルダン川西岸中部のサルフィット県にあるアズ・ザウィヤの町でも、入植者の集団が銃を発射し、農民数名を襲撃、土地からの立ち退きを強制したそうだ。

 

入植者たちはしばしば武装しており、イスラエル兵に同行または護衛され、パレスチナ人の財産を破壊するだけでなく、放火や殺害も行っている。

 

パレスチナ当局の公式統計によると、2年前にガザ地区でジェノサイドが始まって以来、ヨルダン川西岸地区でも1000人以上のパレスチナ人が、入植者とイスラエル軍によって殺害され、少なくとも2万人が逮捕されたという。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel-Hamas ceasefire holds, Palestinians return to north Gaza ruins(10/11)

出典元:BBC:US to send 200 troops to Israel to monitor Gaza ceasefire(10/10)

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