米のダンキンドーナツの従業員、ホームレスに水を浴びせて解雇される
アメリカでダンキンドーナツの従業員が、店内にいたホームレスに水を浴びせたとして解雇された。
背後から水を浴びせる従業員
この出来事が起きたのはニューヨーク州中部にある、ダンキンドーナツのSyracuse支店とされている。
当時の様子は動画で撮影されており、その映像には椅子に座っているホームレスの男性に、突然従業員が背後から大量の水を浴びせる場面が映っていた。
その後、従業員はホームレスの男性に「何度、ここで眠るなと俺が話さなきゃならないんだ?」などと強い口調で怒鳴り、警察を呼ぶぞと脅している。
この動画は9月30日(現地時間)の夜にフェイスブックに投稿され、260万回以上も再生されるなど注目された結果、水を浴びせた従業員は解雇されたという。
https://www.facebook.com/sam.breazeale.7/videos/1544473102321500/
精神分裂病を患っていた
水をかけられた男性、Jeremy Dufresneさん(25)はその後の Syracuse.comへの取材に対し、暖をとるため、またはスマホを充電するために店を利用していたと説明。
スマホの充電は毎晩母親に電話をかけるためで、当時は眠っていたのではなく、テーブルに頭をのせて休んでいただけだったと語っている。
またDufresneさんは精神分裂病を患っており、高校を中退し、通りで暮らす生活から抜け出すよう努力してきたという。そして、ダンキンドーナツの従業員に対しては、次のように語っている。
「恐らく彼は個人的な問題を抱えていたのでしょう。誰かと話をする必要があったのです。そして他の誰かに、つまり私のような人間に八つ当たりをしたのです」
男性に多くの支援が寄せられる
この出来事の翌日、今週の月曜日には地元のホームレスを支援するグループが、店の前でプラカードを掲げ抗議。
別の支援者はDufresneさんのためにGoFundMeページを立ち上げ、150ドル(約1万7000円)の寄付を募った結果、6000ドル(約68万円)も集まったという。
さらにこのフランチャイズ店のオーナーであるKimberly Wolak氏も、次のように語っている。
「この動画に撮られた従業員の行為に、私はひどく動揺しました。この行為は私たちのポリシー違反だけでなく、組織としての核となる価値観にも反するものです。私は動画に映っている人物と会い、つらい経験をさせてしまったことを謝罪するつもりです」
またWolak氏によれば、今後店の従業員はホームレスの人たちとの関わり方を学ぶために、トレーニングを受けることになるという。(了)
出典元:INDEPENDENT:Dunkin Donuts staff caught on video pouring water on homeless man(10/2)
出典元:BBC:Dunkin’ Donuts workers sacked after homeless man drenched(10/3)