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エビの中からコカイン?!英国の河川で行われた調査で驚きの結果が明らかに

エビの中からコカイン?!英国の河川で行われた調査で驚きの結果が明らかに
Unsplash

英国の河川に暮らす生き物を調査した結果、コカインはじめとする麻薬を含む汚染物質が含まれていることが明らかとなり、波紋を広げている。

 

コカインに使用禁止の殺虫剤まで…

 

この研究は英国のサフォーク大学や、ロンドン大学キングス・カレッジなどが共同で行ったもの。研究結果は科学ジャーナル「Environment International」に掲載された。

 

研究では英国イースト・オブ・イングランド地方に位置するサフォーク内における15の地点で、ヨコエビ属ヨコエビ科に属する淡水性エビを含む河川に暮らす生き物が、微量な汚染物質にどれほど曝されているのかを調査。

 

その結果、コカインやケタミンを含む違法な薬物や、使用を禁じられた殺虫剤であるフェヌロンといった化学物質が発見されたという。コカインに至っては、全ての地点における結果で陽性になったとされている。

 

Kings College of London

 

これについて研究報告の執筆者Thomas Miller氏は、“濃度は低いものとなっているが、環境に懸念をもたらす可能性があり、野生生物に大きなリスクをもたらす可能性のある化合物を確認することができた”としている。

 

コカインがなぜエビの体内に?

 

一方、この研究に携わったLeon Barron氏は、違法な麻薬がこれほど発見されたことについて“驚きだ”と表現。

 

もっとも消費者向け商品や医薬品、違法薬物などは使用後に河川へとたどり着く可能性がある。

 

そのためこのような結果は、人が密集するロンドンのような都会においては予測され得る一方、今回調査を行ったサフォークのような小さな田舎の貯水池からこのような結果が判明するとは考えていなかった、としている。

 

※画像はイメージです(Pexels)

 

しかし気になるのは、コカインのような違法薬物などがどのようにしてエビの体内に入り込んだのかということだ。

 

これについて研究に携わったNic Bury氏によると、現在明らかな経緯は判明しておらず、これがサフォークのみで見られることなのか、あるいはより広範囲で起きている現象であるのか見極めるため、さらなる研究を行う必要があるという。

 

Bury氏は、英国内における違法薬物などの化学物質による目に見えない汚染が水生生物にもたらす健康への影響は、より注目される必要があるとしている。

 

※画像はイメージです(Pexels)

 

エビの体内からコカインが発見されるという衝撃的な研究結果。研究チームにはこのようなことが起きる理由の解明を急いでもらいたいと共に、日本の河川の状況についても調査してもらいたいところだ。(了)

 

出典:Fox News:Cocaine found in shrimp, shocking study reveals(5/1)

出典:King’s College London:New study finds river wildlife contain cocaine, pharmaceuticals and pesticides(5/1)

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