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黒人にアジア人も…ロックダウン下の英国でマイノリティが罰金を払う可能性が50%も高いと判明

黒人にアジア人も…ロックダウン下の英国でマイノリティが罰金を払う可能性が50%も高いと判明
※画像はイメージです(Pixabay)

新型コロナウイルスへの新規感染者数が減少し、ロックダウンが緩和されるなど少しずつ日常を取り戻しつつある英国。

 

そんな同国においてロックダウン下の外出禁止令に違反した際、黒人やアジア人をはじめとするマイノリティの人々は罰金を科される可能性が、白人のマジョリティに対して54%も高いことが明らかとなり、波紋を広げている。

 

マイノリティは罰金を科される可能性が白人より54%も高い

 

この事実を明らかとしたのは、英国のジャーナリスト団体「Liberty Investigates」と大手一般紙「The Guardian」による調査だ。

 

これによると英国では3月27日から5月11日までの間、外出制限に違反した際に科される“固定罰金通知(fixed-penalty notices)”と呼ばれる罰金を支払った人は1万3445人存在し、そのうち2218人が黒人やアジア人といったマイノリティに属する人であったとのこと。

 

他方で白人で罰金を支払った人は7865人ほど、またどの民族に分類されるのか明らかとなっていない人は全体の4分の1ほど存在するという。

 

しかし2016年度の統計によると、英国における黒人やアジア人といったマイノリティの占める割合は僅か15.5%ほど。

 

これに対し英国の国家警察長審議会(National Police Chiefs’ Council、NPCC)のデータによると、彼らマイノリティは少なくとも罰金を支払った人のうち22%をも占めており、10万人中に占める罰金支払者の割合も26%と、16.8%である白人に対して明らかに高くなっていることが判明した。

 

※画像はイメージです(Unsplash)

 

恣意的に利用されるロックダウン下の警察権行使

 

このようなロックダウン下の罰金支払いにおけるマイノリティと白人との間の不均衡は、固定罰金通知の発行が公平に行われたのかということに対し、疑問を呈することとなっている。

 

英国の検察庁も、これに関し新型コロナウイルス感染拡大下における緊急事態法においては、多くの人が不当な告訴や有罪宣告を受けていることを指摘している。

 

英国で警察権力の監視等を行う団体「Network for Police Monitoring」のKevin Blowe氏は、「長年にわたり、警察権が黒人やアジア人のコミュニティを不均衡かつ不公正に標的としてきた数多くの証拠が存在する。そのためロックダウン下においても人種差別が続き、さらには加速してすらいたことをこれらの統計が示唆するということは、何ら驚くことではない」という。

 

「これはしばしば純粋な病気の予防というよりも、厳格な社会的秩序のメッセージを送るという意味合いの方がはるかに大きく、恒常的に恣意的な警察権の行使に帰着することとなってきている」

 

これについては英国議会の人権合同委員会と市民社会団体の連合も、固定罰金通知には明瞭さと精査が欠けており、それが発行の正当性に重大な懸念をもたらしているとして、双方ともにその緊急の見直しを要求している。

 

※画像はイメージです(LBC / Twitter)

 

コロナ禍の中次々と明るみに出るマイノリティの不遇

 

ロックダウン下の同国では、既にマイノリティの人々に対する不当な扱いが次々と明るみに出ている。

 

4月11日にはイングランド北西部、グレーター・マンチェスターに位置する郊外の町ファローフィールドにおいてロックダウン下のガイドラインに違反したとして、Gershom Leachさんに対する固定罰金通知が発行された。

 

Leachさんは、この際身体の弱い家族のため食べ物を運んでいることを主張したという。

 

ところがこの後、彼が警察から催涙スプレーにより脅されている様子を捉えた映像が拡散。

 

警察への激しい非難が巻き起こり、固定罰金通知の効力を無効とする措置が取られる事態となった。

 

さらにそれ以前にも黒人女性のMarie Dinouさんが旅行の際に身分を証明することが出来なかったと共に、旅の正当性を示すことが出来なかったとして、660ポンド(約8万9000円)の罰金支払いを命じられる事例も発生している。

 

しかしこの数日後、公共交通機関での旅行を警察権が阻止することが法律により許されているわけではないことが明らかとなり、Dinouさんに対する固定罰金通知も無効となった。

 

このような状況に対しては、国家警察長審議会もスポークスマンを通じコメントを発表。

 

「我々は最も正確な実態を公表するため、データのさらなる分析を行っている」とし、分析なくして有意義な結論を導き出すことは困難であるとした。

 

ロックダウンにより人気のなくなった英国の街並み(Wikipedia Common)

 

ロックダウン下の英国において、外出制限に違反した際の罰金を支払う可能性がマイノリティにおいては白人よりも高いことを明らかとした今回のニュース。

 

コロナ禍の中、欧米諸国においてはアジア人に対する差別が強まっていることも度々伝えられているが、このような状況では日本人も海外を訪れる際には、より慎重な行動が求められるのではないだろうか。(了)

 

出典:The Guardian:BAME people fined more than white population under coronavirus laws(5/26)

出典:Daily Mail:Black, Asian and minority ethnic people are 54% more likely to be fined under coronavirus lockdown rules than white people, police figures reveal(5/27)

出典:クリーンな近隣、環境及びその尊重

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