英のスーパーからココナッツ商品が消えた?原因はタイのサルを使った収穫方法
イギリスのスーパーでは最近、ココナッツで作られた製品やそのほかの商品が棚から取り除かれている。その原因は、サルを使った収穫方法だという。
タイの農場を訪問、サルによる収穫の実態を調査
動物保護団体のPETA Asia(動物の倫理的扱いを求める人々の会)のメンバーは先日、タイにあるココナッツ農場を訪問。すると多くの農場でココナッツやフルーツなどを収穫するのに、「マカクザル」を使っていることが明らかになったという。
またPETAのメンバーは複数のサルのトレーニング施設や、ココナッツの収穫を競う大会を訪問。サルに対して虐待が行われ、搾取されている事実を記録し、報告した。
これによりイギリスにある多くのスーパーが、ココナッツ・ウォーターやミルク、フルーツなどの商品を店内の棚から取り除いたそうだ。
大手スーパーが反応
イギリスのスーパー「Waitrose」や「Ocado」「Co-op」「Boots」もそれらの商品を取り除いており、「Sainsbury’s」や「Asda」は自ら販売していた商品が、このような方法で収穫されたものかどうかを調査しているという。
また「Tesco」や「Morrison’s」は、自社のココナッツ・ウォーターやミルクは、すでにサルを使っていない農場から生産されたものだと、声明で述べている。
赤ん坊の時に人間に誘拐されたサルたち
PETAの調査によれば、人間が1日80個しか収穫できないところ、オスのサルたちの中には1日に1000個も収穫するよう強制的に働かされているものがいるという。
またこれらのサルたちは狭くて、汚い劣悪な環境の中で暮らしているとか。
さらにサルたちは自然の中で家族と共に暮らしていた赤ん坊の時に、人間によって違法に誘拐されてきており、今では金属の首輪をはめられ、使い物にならなくなるまで鎖で繋がれているそうだ。
PETAのElisa Allen氏は「これらの好奇心旺盛で高度に知的な動物は、ココナッツの収穫に使用されて、心理的刺激や仲間との交友、自由など、生活を価値あるものにする全てを拒否されています」と述べている
このためPETAは、イギリスの人々に対して、このような方法で収穫しているタイの農場からの製品を避け、サポートしないよう呼びかけている。
同時にサルを使って収穫している製品のブランド名や、扱っているスーパーの名前をリストで公表しており、定期的に更新しているという。(了)
出典元:METRO:UK supermarkets end the sale of monkey-picked coconuts and coconut milk(7/4)