イタリア警察が移植臓器を届けるためにランボルギーニで時速230km
イタリアの警察がパトカーの能力をフル活用し、腎臓移植手術の手助けをした。パトカーといっても、そのパトカーはただ者ではない。ランボルギーニ・ウラカン LP610-4(Lamborghini Huracian LP610-4)、車好きが憧れるスーパーカーのひとつだ。
ローマまで時速230kmで疾走
ドナーから提供された腎臓は、イタリア北部パドヴァ市の病院にあった。移植手術が行われるのは、遥か500km離れたローマ市内の大学病院。腎臓をそこまで運ぶのに、通常なら6時間かかる。それでは間に合わないと判断した病院当局は、警察に連絡した。
警察のランボルギーニが腎臓を積み込んでパドヴァ市の病院を出発したのは、午前10時30分。ハイウェイを最高時速230kmで疾走し、2時間後にはローマの病院に到着した。
警察がその時の様子をツイッターに投稿している。
Grazie alla nostra @Lamborghini Huracan abbiamo trasportato in tempo il rene di un donatore per il trapianto a una persona
“Per salvare una vita non servono superpoteri” anche solidarietà, tecnologia ed efficienza aiutano @CNTrapianti @MinisteroSalute #essercisempre#5novembre pic.twitter.com/teUxqbMgvW— Polizia di Stato (@poliziadistato) November 5, 2020
ランボルギーニ・ウラカンに感謝。我々は、患者に必要な移植用の腎臓を、時間内に届けることができた。ミラクルパワーを持っていなくても、緊密な協力と、テクノロジーと、効率性があれば人の命を救うことができる。
パトカーのモンスター
ランボルギーニ・ウラカンは2014年から販売されているスポーツカー(ウラカンとはスペイン語で「ハリケーン」の意味)。今回の腎臓輸送で出した時速230kmというスピードも凄いが、本当の最高速度は時速325kmと、もっと凄い。止まった状態から時速100kmまで加速するのに、普通の乗用車は10秒前後かかるが、ランボルギーニ・ウラカンは3.2秒しかかからない。
こんなモンスターのような車に追われたら、どんなスピード違反車も逃げきれないだろう。だが(残念なことに)、ウラカンパトカーは交通違反の取り締まりには使われない。主な利用目的は移植用臓器やワクチン、血漿などの搬送であるとのこと。
そのため、前部のボンネット内は冷蔵コンパートメントに改造されている。(エンジンは後ろにある)また、コンピュータやカメラなど、最先端機器が装備されている。(了)
出典元:Metro:Police Lamborghini races at 143mph for two hours to deliver life-saving kidney(11/6)
出典元:Ary News:Police drive Lamborghini to transport kidney for emergency transplant(11/9)