今度はオリンピックで! ドイツ体操女子、ユニタードで出場し性的な視線に抗議
ビーチハンドボールのノルウェー代表チームが、必要以上に露出の多いユニフォームに抗議の声をあげたニュースは記憶に新しい。
アスリートが競技のために鍛え上げた肉体は美しいもの。選手は決して性的な視線を集めたいわけではないが、レオタード姿が性的にとらえられることも少なくはない。そんな現状に、体操のドイツ代表チームが一石を投じた。
レオタードでの出場が慣習となっていた
体操の女子選手のユニフォームといえば、きらびやかなレオタード姿を思い浮かべる人も多いはずだ。ビーチハンドボールとは異なり、ルールで決められているわけではないが、宗教上の制約がある場合を除いて、レオタードで試合に出ることが慣習となっていた。
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しかし、新体操も動きが大きいスポーツだ。足首まであるユニフォームを着用することで、「アクシデントで露出してしまうのではないかという心配が一つ減る」と、3回目のオリンピック出場となるドイツ代表のエリザベト・ザイツ選手はコメントしている。
レオタードではなくユニタードで出場
そして7月25日、体操女子団体の予選にドイツチームはボディスーツ姿で登場した。正しくは、レオタードとレギンスが一体化したユニタードというものだ。
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ドイツ体操女子チームは、4月のヨーロッパ体操競技選手権でもユニタードで試合に出場していた。オリンピックの公式練習にもユニタードで挑んだが、本番ではどのようなユニフォームを着用するのかは、明らかにされていなかった。
今回、慣習を打ち破ったのは、上記画像の右からキム・ブイ選手、エリザベト・ザイツ選手、パウリネ・シェファー=ベツ選手、ザラ・フォス選手だ。結果は9位で予選敗退となったが、オリンピアンとして、新しい風をもたらした選手として、特別な誇りを胸にしたことは間違いない。
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ドイツ体操連盟(DTB)は4 月、体操を性的に消費することに対して抗議する姿勢を示し、性的虐待を防ぐことの大切さを訴えていた。(了)
(参考)
Reuters「Gymnastics-German women take a stand in full-body suits in Tokyo」(7/23)
朝日新聞「東京五輪2020の体操 女子団体の大会日程・結果」
BBC「German gymnasts’ outfits take on sexualisation in sport」(4/23)