フランスの沖合で魚を大量投棄か?10万匹の死骸が海面を埋め尽くす
フランスの沖合で、大量の魚の死骸が浮かび、海面を覆いつくす様子が撮影された。
死骸が約3000平方メートルに広がる
この動画を撮影したのは、環境保護団体「シーシェパード」のフランス支部だ。
彼らは2月3日に大西洋側にあるビスケー湾の沖合で、大量の魚の死骸を撮影。死骸が約3000平方メートルにわたって海を覆っていたと伝えた。
魚はタラ科の「ブルーホワイティング」とよばれる種類で、この時は10万匹以上が死んだ状態のまま、海に漂っていたという。
シーシェパードのメンバーは取材に対し「漁船が、外道の魚(本来欲しいものではない魚)を船外に投げ捨てることは禁じられています。外道の魚も港に運ばなければなりません」と述べている。
またこのことをフランスの国民に知らせ、意識を高めてもらいたいと思い、この事実を記録したと語っている。
More than 100,000 dead fish spotted off French Atlantic coasthttps://t.co/jgQ5vqrrfJ pic.twitter.com/WkETeNqfgY
— BBC News (World) (@BBCWorld) February 5, 2022
船の網が裂ける事故が原因か?
フランスのAnnick Girardin水産相は、この原因については現在、調査中であり、「画像は衝撃的である」とツイートしたという。
またEUの環境・海洋・漁業担当委員であるVirginijus Sinkevicius氏も、「この件に関する徹底的な情報と証拠を求めている」と述べた。
Voilà ce qui se passe en ce moment dans le golfe de Gascogne au large de La Rochelle. Quatre navires-usines opèrent dans la zone, dont le Margiris, le deuxième plus grand chalutier du monde (banni en Australie). pic.twitter.com/nA64Fm7VlC
— Sea Shepherd France (@SeaShepherdFran) February 3, 2022
一方、遠洋冷凍漁船協会は声明を出し、「マルギリス号」の網が現地時間2月3日の朝5時50分に「裂けた」と報告したという。
「マルギリス号」は世界第2位の大型トロール船とされ、同協会は「漁業事故」があったと報告し、「非常にまれな出来事」だと付け加えた。
また声明で「EUの法律に従い、このことは船のログブックに記録され、船の旗国であるリトアニアの当局に報告された」と伝えている。
果たして本当に事故なのだろうか?それとも故意に、いらない魚を大量に投棄したのだろうか?(了)
出典元:BBC:Huge bank of dead fish spotted off French Atlantic coast(2/4)