ロシア軍、精密ミサイル攻撃はほぼゲーム感覚【映像】
ロシア国営テレビ「NTV」が、珍しい映像をツイッターで公開した。ロシア兵が、ドローンを使ってウクライナの装甲車両を精密爆撃する様子だ。
軍用ドローン「フォルポスト」による精密爆撃
NTVによれば、動画はロシア国防省が公開したもの。ツイートの本文には「ロシアのドローン『フォルポスト』が、精密ミサイル攻撃で、ウクライナの装甲戦闘車両を破壊した」と書かれている。
動画の最初に映っているのが、滑走路から飛び立つフォルポスト。ドローンとはいうが、実際は無人の小型プロペラ機だ。そこからのカメラ映像を、室内のモニターで見るロシア兵。「+」印のカーソル(照準)を動かして敵車両の上に合わせ、ポン、とボタンを押すと、わずかに遅れてその場所が爆発する。照準と爆発の位置がほぼ同じというのには驚かされる。
Российские беспилотники «Форпост» высокоточным ракетным ударом уничтожили бронетанковую технику ВСУ. Видео Минобороны РФ pic.twitter.com/11ovFmzYhg
— НТВ (@ntvru) March 20, 2022
レーザー照射でミサイルを誘導
軍事関連のニュースを専門に扱うベルギーのメディア「Army Recognition」によれば、フォルポストは、本来、偵察に用いられるドローン。ロシアはそれを攻撃用に改造して、ウクライナに投入しているという。
3月20日の動画(上のもの)で使われたフォルポストの詳細は不明だが、3月13日にもフォルポストによる軍事施設への攻撃が行われており、今回使われたのもそれと同種だろうと考えられている。
3月13日に使われた改造フォルポストは、最長飛行距離450km、最大高度6km。最長で18時間飛び続けることができるそう。その機体にはロシアの最強対戦車ミサイルシステムと言われる「Kornet-D」が装着されている。これは、信頼性の高いレーザービーム誘導システムを備えたもので、ミサイルはレーザーを照射された目標に飛んで行く。一度に2発のミサイルを発射でき、ミサイルの到達距離は8〜10kmとのこと。
動画を見ると、ドローンを操縦するロシア兵が、ジョイスティックのようなものでカーソル(照準)を動かしているのが分かる。アーケードゲームの感覚で殺傷兵器を使う。それが現代の戦争なのだろう。(了)
出典元:Army Recognition:Russia uses Forpost-R armed drone with guided missile to destroy rocket launcher of Ukrainian army(3/13)
出典元:Wikipedia:Kornet-D
出典元:WorldTankNews:ロシアの最強対戦車ミサイル「Kornet」(2/9)