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ウクライナ軍が東部でもロシア軍の侵攻を阻む、英米の戦況分析

ウクライナ軍が東部でもロシア軍の侵攻を阻む、英米の戦況分析
Twitter/Defence of Ukraine

ロシア軍がウクライナ東部に攻撃の重点を置くようになったが、戦況はどのようになっているのだろうか。

 

「ロシアが躍進する可能性は低い」

 

アメリカに拠点を置く「戦争研究所(Institute for the Study of War)」によれば、最新の分析では、いまだにウクライナ軍が南東部のマリウポリや南西部のエリアを守っているという。

 

またロシア軍は、ウクライナ東部での攻勢を支援するため、ウクライナ北東部から撤退した部隊を再展開する試みを続けている。

 

しかし、そのような部隊は「ロシアの躍進を可能にする可能性は低く、士気も低い」と「戦争研究所」は分析している。

 

「ウクライナ軍が持ちこたえている」

 

詳しい分析内容は次の通り。

 

●ウクライナ軍はマリウポリ南西部と東部、特に港とAzovstal Metallurgy工場でロシアの攻撃から持ちこたえ続けている。

●ウクライナ軍は、ドネツク州とルハンスク州で連日のロシア軍の襲撃を撃退し続けている。

●ロシアのトーチカUミサイルがウクライナ東部のクラマトルスク鉄道駅の民間人避難所を襲い、少なくとも50人が死亡、避難民約100人が負傷した。

●ロシア軍はイジュム南方のスロビャンスクとバルビンコフへの攻撃を継続したが、新たな領土は獲得できなかった。

●ウクライナの反撃は、南部の都市・ヘルソンの西側でさらに領土を奪還し、ロシアの支配を脅かす可能性がある。

 

またアメリカ国防総省も、現在のロシア軍の戦闘力は、侵攻前の80%から85%に低下していると分析。

 

首都・キーウ周辺から撤退した部隊が激しく消耗し、兵器も損傷しているとし、「我々はいくつかのロシア軍の部隊が、文字通り、どこから見ても『根絶やし』にされていることを確認した」と述べている。

 

イギリス国防省も同様の見方を示す

 

イギリスの国防省も新たな戦況の分析を発表し、ほぼ同じ内容を伝えている。

 

分析によれば、ロシア軍はウクライナ人非戦闘員への攻撃を続け、その作戦は南東部のドンバス地域の都市、マリウポリやミコライウに焦点を当て続けており、ロシア海軍による巡航ミサイル攻撃によって支えられているという。

 

このためロシアの航空活動は、この活動を支援するために、ウクライナの南部と東部で増加すると予想されるそうだ。

 

しかしながら、クリミアとドンバスを結ぶ陸上回廊を確立しようとするロシアの野望は、ウクライナ軍の抵抗によって阻まれ続けている、と分析している。

 

スロバキアが防空システムを供与

 

武器支援についても、新たな動きがあった。

 

スロバキアのエドゥアルド・ヘーガー首相は4月8日、ロシアの侵略からウクライナを守るために、「S-300防空システム」をウクライナに提供したことを明らかにした。

 

「S-300防空システム」とは、旧ソ連版の「パトリオットミサイル」と呼ばれる長距離地対空ミサイルシステムで、弾道ミサイルも迎撃できると言われている。(了)

 

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war latest: Boris Johnson makes surprise trip to Kyiv for talks with Volodymyr Zelenskiy – live(4/9)

出典元:The Guardian:Czech Republic delivers armaments to Ukraine – as it happened(4/8)

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