リボルバーを持つサムライ! 1873年に撮影された写真が話題に【海外の反応】
サムライの時代から近代に移り変わる時代に生きた人々の姿は、日本人でも心をつかまされてしまうもの。先月末に最終回を迎えた「ゴールデンカムイ」に夢中になったという人も多いのではないだろうか。
その中の登場人物たちのように、刀と拳銃を手にする、ある人物が海外で話題になっていた。
刀とリボルバーを持つサムライ
Facebookで240万人がフォローしているHistoric Photographsは、4月25日に「刀とリボルバーを持つサムライ、1873年」という説明とともに次のような写真を投稿した。
この投稿には2万3000件を超えるリアクションと500件以上のコメント、3100件を超えるシェアが寄せられている。
「彼は現代でもハンサムだ」「この時代には拳銃と刀で戦っていたんだね」「いいゲームの構想が浮かびそうだ」「彼の床屋の腕がいいって思うのは私だけ?」「サムライが拳銃を使っていたなんて知らなかった」など、この写真へのコメントは500件以上も寄せられている。
このサムライの正体は?
このサムライは、徳島藩で蜂須賀家臣として庚午事変に参加した上田甚五右衛門だ。庚午事変とは、函館戦争(戊辰戦争の五稜郭の戦い)の2年後にあたる1870年に、淡路島で起こった事件のこと。
明治維新に伴う武士の身分問題や経済問題によって生じたもので、青年武士800人と銃士100人と銃卒4個大隊、砲4門からなる部隊が、稲田家の別邸や学問所などを襲撃。攻撃された側、攻撃した側共に大きな犠牲を生む結果となった。
これにより上田甚五右衛門は、攻撃隊を指令したとして八丈島に流刑されるものの、3年後には赦免されることとなった。この写真は赦免後に撮られたもののようだ。
今回海外で話題になったこの写真は、変わりゆく時代に翻弄されながら信念のために闘った武士を写したもの。人々の心を動かすのは当然なのかもしれない。(了)
参考:徳島県立文書館「庚午事変の群像」
参考:洲本市「庚午事変(稲田騒動)」