マクドナルドがウクライナで店舗を再開へ、首都キーウや西部で営業開始予定
アメリカのファーストフード大手のマクドナルドは、閉鎖していたウクライナでの店舗を順次再開させる予定だと発表した。
従業員に給料を払い続けてきた
マクドナルドは8月11日、ウクライナ西部と首都キーウで一部のレストランの再開を順次始めると発表した。
首都キーウでは、すでにKFCやナイキなどのアメリカ企業や、スペインの衣料小売店「マンゴ」などが営業を再開している。
マクドナルドは、今年2月のロシア侵攻後、ウクライナの店舗を閉鎖したが、同国にいる1万人以上のマクドナルドの従業員に給与を払い続けてきた。
マクドナルドの国際市場担当上級副社長のポール・ポムロイ氏は、従業員へのメッセージの中で次のように述べている。
「私たちは、仕事に復帰したい、ウクライナのレストランの再開を見届けたいという強い希望を持っている多くの従業員に話しています。ここ数カ月、このことは小さい支えだが、(従業員が)正常な状態に戻る点において重要な意味を持っているという信念が、より強くなっています」
店舗再開の詳細は明らかにされず
マクドナルドはウクライナに109店舗を展開しているが、何店舗が再開されるのか、いつ再開されるのか、どの店舗が最初に客を迎え入れるのかは、明らかにしていない。
同社は、今後数カ月の間に業者と協力して、レストランへの物資の搬入、店舗の準備、従業員の呼び戻し、安全対策の立ち上げを開始するとしている。
しかしウクライナ東部ではまだロシア軍との激しい戦いが続いており、首都キーウにもミサイル攻撃が時折、行われている。
ロシアにある850店舗は売却
一方、マクドナルドは3月、ロシアにある数百の店舗を閉鎖したが、それでも毎月約5500万ドル(約73億円)のコストがかかっていた。
このため同社は、モスクワにある店舗も含め、ロシアにある850店舗をフランチャイズオーナーに売却した。
これはマクドナルドにとっては、大きな市場から撤退する初めてのケースだったと言われている。(了)
出典元:The Guardian:McDonald’s to reopen some restaurants in Ukraine for first time since war began(8/11)