破壊工作か?ノルドストリームからガスが流出、直前に地震を観測
バルト海を通っているパイプラインの複数箇所からガスが流出し、破壊工作の可能性も疑われている。
パイプラインの3箇所からガス漏れ
そのパイプラインとは、ロシアからヨーロッパにガスなどを供給している、ノルドストリーム1と2だ。
9月26日、ノルドストリーム1と2の圧力が急激に低下。現在、3つの別々の箇所からガスが漏れ、バルト海に流れ込んでいるという。
ドイツの地質学研究センター「GFZ」は、当時ガス漏れの発生場所に近いデンマークのボーンホルム島にある地震計が、2回の急激な地震活動を記録したと説明している。
この流出により海面上に幅1キロメートルにわたってガスが泡立っており、その様子はデンマーク軍の航空機によって撮影された。
Se video og fotos af gaslækagerne på Nord Stream 1 og 2-gasledningerne i Østersøen på https://t.co/pj96CN7CDB: https://t.co/7bgt8TljaH #dkforsvar pic.twitter.com/I1zEPaBLYO
— Forsvaret (@forsvaretdk) September 27, 2022
マグニチュード2.3の地震が発生か?
地震計は、グリニッジ標準時の真夜中(現地時間午前2時)過ぎまでほぼ何もない状態を記録し、その後、揺れの急上昇が発生、連続したノイズの波形が記録されたという。
またこの揺れは、グリニッジ標準時の午後5時にも繰り返されたそうだ。
スウェーデン国立地震ネットワーク(SNSN)のディレクター、ビョルン・ルンド氏は、SVT(スウェーデンの)テレビ局に、マグニチュード2.3の地震が海底での爆発によって起きた可能性があるとし、次のように語っている。
「波が海底から海面まで、どのように跳ね返っているのか、がよくわかる。爆風であることは間違いない。グノシヨの観測所でもこれを拾っていました」
デンマークのメッテ・フレデリクセン首相もこれに先立ち、妨害工作を排除できないと述べていたという。
一方、ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官も、このニュースが「非常に気になる」とし、妨害工作を含め「いかなる選択肢も今すぐ排除することはできない」と述べたそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Fears of sabotage as gas pours into Baltic from Nord Stream 1 and 2 pipelines(9/27)