ピサの斜塔、安定化への取り組みにより、4cmも真っすぐになる
イタリアのトスカーナ地方にある有名なピサの斜塔の傾きが、少しずつ直っているという。
「ピサの斜塔の健康状態は良好」
ピサの斜塔については、長い間技術者を悩ませており、安定化の取り組みが進められてきたそうだ。
技術者たちは、数百トンの鉛の重りを土台に使い、基礎の下から土を掘り起こすことによって、安定化のプロジェクトを進めてきた。
そのプロジェクトは2001年に終わったが、それまでにピサの斜塔は、約38cmも真っすぐになったという。
さらにその後21年間で、約4cmも真っすぐに立つようになったそうだ。
ピサの斜塔の保護に努める団体「オペラ・プリマツィアーレ・デッラ・ピサーナ」も、メディアに対し、「ピサの斜塔の健康状態は良好である」と語っている。
またピサ大学の地盤工学の教授であるNunziante Squeglia氏も、以前のプロジェクトが塔の矯正に役立ったと述べている。
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1173年に建設、5年後に基礎が沈下
ピサの斜塔は、1173年に大聖堂群の一部として建設されたが、その5年後、塔の基礎が不均衡に沈下し始めたという。
さらにピサとイタリアの他の国との間で戦争が起こり、建設が中断。傾いたまま基礎が沈下を続け、現在のような姿になったと考えられている。
このため塔が真っすぐになればなるほど、国宝としてよりよく保存されることになるそうだ。(了)
出典元:METRO:Leaning Tower of Pisa is getting a lot less leany(12/23)