米国防総省、ロシア軍機によるドローンへの攻撃映像を公開
アメリカ欧州軍は3月16日、ロシア軍の戦闘機により、米軍のドローンが攻撃された時の映像を公開した。
燃料を投棄する様子が映る
3月14日、黒海上空の国際空域を飛行していたアメリカ空軍の情報・監視・偵察用無人航空機「MQ-9」に対し、ロシア軍の戦闘機「Su-27」2機が接近、燃料を投棄した。
燃料は「MQ-9」のプロペラに衝突したため、その後制御不能に陥り、アメリカ軍は国際海域で「MQ-9」を降下させ、墜落させたという。
アメリカ欧州軍は、今回機密扱いが解除されたため、当時の動画を公開。そこには「Su-27」がドローンに2回、非常に接近し、燃料を噴射している様子が映っていた。それがこちら。
ロシア保安機関の建物が爆発、炎上
一方、ロシア南部、ロストフ州の州都、Rostov-on-Donにあるロシア保安機関「FSB」の建物で3月16日、爆発と火災が発生した。
ロシアの通信社によると、この爆発と火災により、少なくとも1人が死亡、2人が負傷したという。
ロストフ州はウクライナ東部と隣接しており、映像にも住宅やショッピングセンターが近くにある建物で、黒煙が上がる様子が映っていた。
In #Rostov-on-Don, the building of the #FSB department caught fire.
Local residents report hearing “sounds of explosions”. pic.twitter.com/PahTxWll3E
— NEXTA (@nexta_tv) March 16, 2023
中国製の無人機を撃墜
ウクライナ東部の都市、スラビャンスク近郊では先週、中国製の無人機がウクライナ兵によって撃墜された。無人航空機(UAV)は、金曜日の夜にロシア領内から発射され、土曜日の早朝にウクライナ軍によって撃墜されたという。
このドローンは、中国東部廈門市にある企業「Mugin Limited」が製造した商用ドローン「Mugin-5」だとされている。
「Mugin Limited」は、自社製品が軍事目的に使用されることを非難し、開戦時にロシアやウクライナへの販売を停止していたそうだ。
同社はCNNの取材に対し、墜落したUAVが同社の機体であることを確認し、「深く残念だ」と述べている。
「Mugin-5」は、ネットでも約1万5000ドル(約200万円)で購入でき、撃墜された機体は、爆弾を搭載できるように改造されていたという。
また今年1月にも、ロシア当局は、ウクライナ軍が発射した「Mugin-5」を撃墜したと主張していた。
ポーランドが戦闘機の供与を決定
ポーランドのAndrzej Duda大統領は、数日中に戦闘機「MIG-29」、 4機をウクライナに引き渡す意向を示した。
Duda大統領は16日、記者会見で、ポーランド政府が数日中にソ連製の戦闘機4機を引き渡すと述べ、「残りは準備中、整備中だ」と語ったという。
この発表により、ポーランドはウクライナに戦闘機を引き渡す最初の国となり、ウクライナへの軍事的支援は大きく前進することになる。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: UN says Russia has committed ‘wide range’ of war crimes; Poland to transfer four MIG-29 planes to Ukraine – as it happened(3/16)