世界中で6人に1人の成人が、不妊の影響を受けている:WHO
先週、世界保健機関(WHO)の報告書が発表され、世界で数多くの人が、不妊の影響を受けていることが明らかにされた。
不妊治療へのアクセスを増やすべき
その報告書によれば、世界では6人に1人近くの成人が、生涯にわたって不妊の影響を受けているという。
またこの不妊症の広がりは、地域における差は限定的であり、有病率は国や所得水準に関わりなく、等しかったそうだ。
このためWHOは報告書において「手頃な価格で、質の高い不妊治療へのアクセスを増やすことが緊急に必要である」と強調している。
ただしこの不妊の原因については、明らかになっていない。また不妊の原因は男性・女性両方にあるが、不妊症の影響を受けているパートナーも、今回の数字に含まれていると考えられている。
アメリカでも5人に1人が不妊症
アメリカの疾病予防管理センター(CDC)のこれまでの調査でも、アメリカでは15歳から49歳までの出産経験のない女性の5人に1人が、1年間努力しても妊娠できず、不妊症とみなされているという。
不妊症の専門家であるAsima Ahmad博士は、WHOの新しい数字より、現実にはもっと多いかもしれないとし、次のように述べている。
「以前は、8人に1人が不妊を経験していると報告されていましたが、本当の数はもっと多いとずっと思っていました」
Ahmad博士によれば、WHOの報告書では、1年間の性交で妊娠しなかった女性・男性の関係のみを報告しており、同性カップルや、シングルの親、その他の人を考慮すると、不妊治療を求め、必要とする人の数はもっと多くなるという。
また博士は、不妊症の「有病率」が国によってあまり差はなく、それぞれの国でのケアへのアクセスを研究することの方がはるかに重要であると強調し、次のように述べている。
「国や地域によって不妊治療をめぐる法律や規制が異なるため、個人が必要な治療にアクセスするのがさらに複雑になる可能性があります」(了)
出典元:ABC News:New report finds 1 in 6 adults affected by infertility(4/4)