NZで野良猫をハンティングする大会、批判を浴びて開催が中止へ
ニュージーランドで、野良猫を殺す大会が開かれる予定だったが、反発を受け中止を余儀なくされた。
最も多く殺した子供に賞金
その大会は、「ノース・カンタベリー・ハンティング・コンペティション」と呼ばれ、ニュージーランド南島のカンタベリー地方北部で行われる予定だったという。
これは子供たちに、野良猫を銃で殺すことを競わせるもので、最も多く殺した子供には、124ポンド(約2万1000円)の賞金が用意されていたそうだ。
しかし主催者側には、さまざまな非難のメールが寄せられたため、結局開催は中止されたとか。
ただ他の動物、例えば野生の鹿や野豚を撃つことを子供たちに奨励する競技は、予定通り実施されるという。
野良猫は害獣とみなされている
実は野良猫は、ニュージーランドに広く生息しており、自然保護局によると、在来の鳥類やコウモリ、トカゲ、ネズミなどに「大きな影響」を及ぼしているという。
このため野良猫は、ニュージーランドでは害獣とみなされ、当局は毒物や罠、銃を使って個体数を抑えているそうだ。
このような背景から、今回猫の殺処分コンテストが廃止されたことに、怒りをあらわにする人もいたという。
ある人物は、Facebookにおいて「野生の猫は多くの被害をもたらし、病気を媒介し、子羊の出産シーズンを妨害する」と主張していたとか。
批判者の意見とは?
ただニュージーランドの動物虐待防止協会である「SPCA」は、法律に違反しているわけではないので「強制措置はできない」としながらも、次のように懸念を表明していた。
「野良猫と、飼い猫を見た目で見分けることはできないので、このイベント中に誰かのペットが殺される可能性は十分にあります。さらに、この種のイベントでは、子供たちがエアライフルを使用することが多く、ネコに痛みや苦痛を与える可能性が高く、死が長引く可能性もあります」
他の批判者たちも、やはり子供たちが野生とペットのネコの違いを知らないために、家庭の愛猫が標的にされてしまうことを懸念していたという。(了)
出典元:Sky News:Cat killing competition for children cancelled in New Zealand after backlash(4/19)