米のイスラム系団体、バイデン大統領の再選に反対の意向を示す
アメリカのイスラム系の団体が、2024年の大統領選挙では、バイデン大統領を応援しないと明らかにした。
「#AbandonBiden」の運動
イスラム系団体はすでに、「#AbandonBiden」という運動を進めており、ガザ地区へ攻撃を繰り返すイスラエルを支持するバイデン大統領の再選に反対しているという。
そして12月2日にはミシガン州で「#AbandonBiden2024会議」が開かれ、各州のイスラム系団体の指導者たちが集まり、2024年にバイデン氏の再選をさせないために、地域社会を結集させると誓ったそうだ。
「#AbandonBiden」という運動は、ミネソタ州のイスラム系アメリカ人が、バイデン大統領に対し、10月31日までに停戦を呼びかけるよう要求したことから始まったという。
しかしバイデン大統領がイスラエルに停戦を呼びかけず、またガザ地区で無実の人々の保護に消極的であることから、やがてこの運動はミシガン州やアリゾナ州、ウィスコンシン州、ペンシルベニア州、フロリダ州にまで広がったそうだ。
#GenocideJoe has got to go!#AbandonBiden
Honored to stand today with a coalition of Muslim organizers from 9 key swing states to send a message that the blood of Palestinian children is a red line and we will do all we can to ensure Biden is a one term President as a… pic.twitter.com/6EJqnhR1Kc
— Hassan Shibly (@HassanShibly) December 3, 2023
独自に大統領候補者を擁立か?
アメリカの政治は、民主党と共和党の2つの政党によって支配されているが、無所属の候補者も大統領に立候補することができるという。
そのためミネソタ州アメリカ・イスラム関係評議会(CAIR)支部の責任者、ジェイラニ・フセイン氏も、「私たちには多くの選択肢がある」とし、「トランプ氏を支持しておらず、他の候補者との面接方法はイスラム教徒コミュニティが決める」と語っている。
ただしアメリカでは個人献金が多く寄せられており、その分、資金が少ない独立系の候補者が、二大政党の候補者に比べて選挙で成功する可能性は低いそうだ。
アラブ系の間でバイデン氏の支持率が低下
まだイスラム教徒の有権者が一斉に、バイデン大統領に反対票を投じるかどうかは分からないが、2020年にバイデン氏が僅差で勝利した州では、支持率の小さな変化が、結果の違いを生む可能性があるという。
最近の調査では、アラブ系アメリカ人の間でバイデン氏の支持が大幅に減少し、2020年には過半数あった支持が、17%にまで低下したことが明らかになった。
アラブ・アメリカン研究所によると、ミシガン州ではアラブ系アメリカ人が投票総数の5%を占めており、前回の大統領選では同州において、バイデン氏が1%前後の僅差でなんとか勝利を収めたため、最近の支持率の変化は重大な影響を与える可能性があるそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:US Muslims pledge to ditch Biden in 2024 over his stance on Israel-Gaza war(12/3)