テイラー・スウィフトの偽ポルノ画像が拡散、規制を求める声が高まる
テイラー・スウィフトのディープ・フェイク・ポルノ画像がネットで急速に拡散し、規制を求める声が高まっている。
「X」で4700万回も閲覧
そのポルノ画像は以前、「テレグラム」に投稿されていたが、先週SNSの「X」にも投稿され、画像の1つは削除されるまで、4700万回も閲覧されたという。
その後、「X」は声明で、「私たちのチームは特定されたすべての画像を積極的に削除し、それらを投稿したアカウントに対して適切な措置を講じている」と述べた、
ニューヨーク州選出の民主党下院議員、イベット・D・クラーク氏はこの画像について、「X」に次のように投稿した。
「テイラー・スウィフトに起こったことは、何も新しいことではありません。長年にわたり、女性は同意を得ずにディープ・フェイクの標的となってきました。そしてAI の進歩により、ディープ・フェイクの作成はより簡単、かつ安価になりました。これは両陣営(民主と共和)の問題であり、スウィフトのファンでさえ、解決するために団結できるはずです」
昨年5月に法案を提出
アメリカの一部の州では、ディープ・フェイクに対する独自の法律を制定しているが、連邦法での変更を求める声が高まっているという。
すでに民主党のジョセフ・モレル下院議員は2023年5月、同意なしにディープ・フェイク・ポルノを共有することを違法とする「ディープ・フェイク防止法案」を発表した。しかしまだ彼の法案は、成立していない。
モレル氏は、「(このような)画像や動画は、取り返しのつかない感情的、経済的、風評被害を引き起こす可能性があり、残念ながら女性が不当に大きな影響を受けている」と述べていた。
またこの法案の共同提案者である共和党のトム・キーン・ジュニア議員も、次のように訴えた。
「AIの技術が、必要なガードレールを上回るスピードで進歩していることは明らかだ。被害者がテイラー・スウィフトであろうと、我が国の若者であろうと、私たちはこの憂慮すべき傾向と闘うための安全策を確立する必要があります」
ホワイトハウスの報道官も反応
ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官も1月26日、記者会見で「議会はディープ・フェイクの性的に露骨なコンテンツに対処するための。法案を進めるべきだ」とし、次のように述べた。
「ソーシャルメディア企業はコンテンツ管理に関して独自の決定を下しますが、偽情報や現実の人々の同意のない精密な画像の拡散を防ぐために、独自のルールを施行する重要な役割があると私たちは考えています」
イギリス政府は2022年12月、オンライン安全法案の修正案の中で、同意のないディープ・フェイク・ポルノを違法としている。(了)
出典元:ABC News:Fake explicit Taylor Swift Images: White House is ‘alarmed’(1/27)
出典元:The Guardian:Taylor Swift deepfake pornography sparks renewed calls for US legislation(1/26)