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イスラエル軍がシリアの首都・ダマスカスを空爆、南部の占領を継続すると宣言

イスラエル軍がシリアの首都・ダマスカスを空爆、南部の占領を継続すると宣言
flickr_Clemens Vasters

イスラエル軍は2月25日、シリアの首都や南部の町を空爆し、軍事拠点などを攻撃したと主張している。

 

シリア南部に無期限に留まる

 

イスラエルのネタニヤフ首相は2月23日、国内で行われた軍事式典で、シリア南部のQuneitra県、Daraa県、Suwayda県における、シリア新政権軍の完全非武装化を要求したという。

 

さらにその後も、シリア新政権の軍が南部地域に入り、その地で活動することを、イスラエルは認めないと警告。イスラエル軍がシリア南部の一部の地域に、無期限に留まると明言したそうだ。

 

しかしシリア新政権は25日、イスラエル軍の南部侵攻を非難し、軍の撤退を要求した。

 

それから数時間後、イスラエル軍の戦闘機がシリアの首都・ダマスカスの南部にあるal-Kiswah地区や、南部のDaraa県に空爆を行ったという。

 

その後、al-Kiswah地区の郊外では、大規模な爆発と火災が報告された。しかしまだ犠牲者や負傷者などは報告されていない。

 

イスラエル軍もシリアへの空爆を認める

 

シリアの治安関係者は、イスラエル軍の空爆で軍事施設が標的になったと述べているが、詳細を明らかにしていない。

 

またその後、イスラエル軍もシリア南部の軍事目標を攻撃したことを確認し、声明で「シリア南部に兵器と軍隊が存在することは、イスラエル国家の市民にとって脅威だ」と述べたという。

 

さらにイスラエル軍の報道官は「空軍が、シリア南部の平和維持という新たな政策の一環として、シリア南部を強力に攻撃している。メッセージは明確だ。シリア南部が(ヒズボラが支配していた)レバノン南部のようになることは許さない」と述べたという。

 

イスラエル軍は、シリアのアサド前大統領が国外逃亡したのを機に、ゴラン高原とシリア南部の間の緩衝地帯に進軍し、1974年に調停された国連の合意に違反しながら、現在も部隊を駐留させている。

 

停戦中にも関わらずレバノンも空爆

 

一方、イスラエル軍は停戦中にも関わらず、レバノンへも攻撃を続けており、2月25日にはレバノン東部のベカー高原を空爆。2人が死亡、2人が負傷したという。

 

またガザ地区では、支援物資の搬入が遅れており、数万世帯が生活必需品の不足に苦しんでいる。

 

ガザ地区での医療救援に携わっている責任者のMohammed Abu Afash氏は、「ボイス・オブ・パレスチナ・ラジオ」に対し、「テントや毛布、暖房器具など生活必需品の深刻な不足により、ガザ地区の約3万5000世帯が苦境に立たされている」と語った。

 

さらにイスラエル軍が、停戦協議で約束されたシェルターの搬入を阻止しているため、ガザ地区では厳しい寒さにより、少なくとも6人のパレスチナ人の子供が死亡したという。(了)

 

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel expands West Bank offensive; Gaza children die of hypothermia(2/25)

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