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イスラエル軍がイランの核施設などを大規模攻撃、革命防衛隊の高官も殺害

イスラエル軍がイランの核施設などを大規模攻撃、革命防衛隊の高官も殺害
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イスラエル軍は6月13日、イラン各地にある核関連施設や軍司令官、科学者を標的にした攻撃を行ったと発表した。

 

作戦が長期化するとの見通しを示す

 

イスラエルのネタニヤフ首相は、「ライジング・ライオン」と名付けられたこの作戦が、「イスラエルの存亡を脅かすイランの脅威を後退させる」ことを目的としており、攻撃には「数日かかる」との見通しを示した。

 

ネタニヤフ首相はテレビ演説で、イランの都市、Natanz(テヘランの南)にある主要な核濃縮施設や、核爆弾の開発に携わるイランの核科学者、弾道ミサイル計画の中核も攻撃したと明らかにした。

 

その上で、この作戦が長期化し、困難を極める可能性があるとし、「イスラエル国民は長期間、避難区域に留まらざるを得なくなる可能性がある」と述べたという。

 

イスラエル軍はこれまでに「5波にわたる攻撃」を実施し、「合計で数百回」の攻撃を実施したそうだ。

 

革命防衛隊の高官、科学者2人を殺害

 

イスラエル軍の攻撃により、イランの首都テヘランやNatanzなど、各地で爆発が確認されたという。

 

テヘランでは複数の住宅街が攻撃を受け、火災が発生。複数の子供の死亡が確認されたそうだ。

 

またイランの国営メディアは、革命防衛隊のホセイン・サラミ司令官と、2人の科学者、Fereydoun Abbasi氏と、Mohammad Mehdi Tehranchi氏が殺害されたと報じている。

 

Abbasi氏は2011年から2013年までイラン原子力庁長官を務め、2010年にはイスラエルの諜報機関「モサド」の標的にされ、暗殺されかけたが、生き延びたという。

 

Tehranchi氏は、理論物理学者だったとされている。さらにイスラエル軍の攻撃により、イラン軍のモハンマド・バゲリ参謀総長も死亡したそうだ。

 

短期間で核兵器を製造する可能性

 

ネタニヤフ首相は、イランがすでに核弾頭9個分の核分裂性濃縮ウランの備蓄を増強しているだけでなく、核爆弾製造に向けて前例のない措置を講じていると主張。

 

「これを阻止しなければ、イランは非常に短期間で核兵器を製造する可能性があります。だからこそ、私たちは行動を起こす以外に選択肢がないのです」と述べ、攻撃を正当化させた。

 

イスラエル側はすでにイランからの報復に備えており、テルアビブのベン・グリオン空港はすべての航空便の発着を停止したという。

 

イラン側も「イスラエルの攻撃への対応は、厳格かつ断固たるものになるだろう」と述べており、報復措置の詳細は「最高レベルで協議されている」と明らかにした。

 

イスラエル側は、イランの報復には数百発の弾道ミサイルの発射が含まれる可能性があるとし、国民に対し「長期間にわたり避難場所を確保するよう」求めた。

 

6月15日には、アメリカの特使がイランを訪問し、核協議の交渉が行われる予定となっており、この協議をまとめたいトランプ大統領も6月9日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談を行い、ガザ地区での戦闘を終結させ、イランへの攻撃に関する発言を控えるよう要請していたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Israeli military strikes Iran nuclear targets; Revolutionary Guard Corps vow revenge after commander killed – live(6/13)

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