史上初!クマの折れた犬歯に、金属性の歯冠を装着

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アメリカの動物園で、クマの歯科治療が行われ、初めて歯冠が装着された。
右の犬歯が折れたヒグマ
その治療が行われたのは、ミネソタ州にあるレイク・スペリオル動物園だ。
ここには「ツンドラ」と名付けられたヒグマが飼育されていたのだが、2023年に右の犬歯を折ってしまったという。
そこで6月23日、同動物園で獣医歯科医が1時間にわたる手術を行い、特別に設計された金属製の歯冠をヒグマの犬歯に装着させた。
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以前も治療したが、再び折れる
歯冠とは、破損や虫歯などで欠損した歯に覆いかぶせるもので、レイク・スペリオル動物園はインスタグラムの投稿で、次のように述べている。
「ヒグマのツンドラが歯科治療の歴史に名を残しました!ツンドラが、史上初の完全な金属製歯冠を装着されたことをシェアでき、ワクワクしています。これは、獣医が製作した世界最大の歯冠でもあります」
犬歯を骨折した後、動物園の歯科医は当初、根管治療(歯の根の治療)を行ったが、その後「ツンドラ」は再び同じ犬歯を負傷してしまったという。
そのため、動物園のチームは、完全に犬歯を覆うことのできる歯冠が必要だと判断したそうだ。
この歯冠は、アイダホ州に拠点を置く獣医歯科専門会社「クリーチャー・クラウンズ」が、負傷した歯の型から製作したという。
手術は成功し、「ツンドラ」は今では普通に食事ができるようになったそうだ。
また新しい銀色の歯冠は、さらなる損傷や細菌感染からも「ツンドラ」を守ってくれるはずだと考えられている。(了)
出典元:Livescience:Bear’s new metal tooth is world’s biggest-ever crown(7/1)